一周忌とは、故人が亡くなってから満1年目の命日に行われる法要です。この記事では、一周忌法要の流れや準備、参列のマナーについて詳しく解説しています。一周忌法要の準備や参列について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
一周忌とは、故人が亡くなってから満1年目の命日に行われる法要のことです。遺族や親族、故人と親しかった友人や知人などが参列し、故人を偲び、冥福を祈ります。
一周忌法要は、故人を悼む大切な儀式ですが、準備やマナーについて不安を感じている方もいるかもしれません。「どんな準備をすればいいのかわからない」「服装や香典はどうすればいいんだろう」など、さまざまな疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
この記事では、一周忌法要の意味や流れ、準備、参列のマナーについて詳しく解説します。一周忌法要について知りたい方、準備や参列に不安を感じている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
一周忌とは
一周忌とは、故人が亡くなってから満1年目の命日に行われる法要のことです。遺族や親族、故人と親しかった友人や知人などが参列し、故人を偲びます。
一周忌と似た言葉に「一回忌」がありますが、両者は意味が異なります。一回忌は故人が亡くなった日、命日のことです。翌年は二回忌、翌々年は三回忌と数えます。つまり、一周忌は二回忌に当たる日となります。
一般的に、一周忌の法要は故人が亡くなった日の1年後の命日に行われます。しかし、命日が平日にあたっていて参列者の都合が悪い場合は、その前の土日など、なるべく近い日にちに前倒しして行うこともできます。
一周忌以外の主な法要
法要とは、故人の冥福を祈ることで、追善供養とも呼ばれます。亡くなった日から一定期間が経過した際に行われます。主な法要には、下記のようなものがあります。
法要の種類 | 行う時期 | 一般的な参列者 |
初七日 | 7日目 | 近親者 |
四十九日 | 49日目 | 近親者 |
一周忌 | 1年目 | 遺族、親族、友人、知人 |
三回忌 | 2年目 | 遺族、親族、友人、知人 |
七回忌 | 6年目 | 遺族、親族 |
十三回忌 | 12年目 | 遺族 |
三十三回忌 | 32年目 | 遺族 |
主な法要
一周忌法要の流れ
一周忌法要は、一般的に以下のような流れで行われます。
僧侶入場
僧侶が入場し、祭壇の前に着座します。僧侶の席は、あらかじめ仏壇の前に用意しておきましょう。
挨拶
施主が、参列者に向けて法要の開始を告げる挨拶を行います。
読経
僧侶が読経を行います。読経の間、参列者は静かに故人を偲びます。
焼香
僧侶の読経に合わせて、焼香を行います。施主から順番に、席順で焼香を行います。なお、席は施主から血縁が近い順に座っていきます。
法話
僧侶が、故人を偲び、仏教の教えを説く法話を行います。
墓参り
会場の近くにお墓がある場合、墓参りに行くこともあります。墓地が遠方の場合など、省略されることも多いです。
挨拶
施主が、法要の終了を告げ、参列者への感謝の言葉を述べます。この挨拶では少し時間を多めにとって、故人との思い出話をすることが多いです。なお、お斎(食事)の用意があれば、挨拶の際に伝えましょう。
お斎
お斎とは、法要後の会食のことです。参加者同士で故人を偲び、食事を共にします。
解散
施主が見送りの挨拶をし、参列者は解散となります。施主は参列者の見送りをし、引き出物を忘れずに渡しましょう。
一周忌法要の準備
一周忌法要を滞りなく行うためには、事前の準備が大切です。法要を行うための準備として、ここでは主な項目を紹介します。
日程調整
一周忌法要の日程は、まず遺族間で相談して決めましょう。僧侶や参列者の予定も考慮し、全員が無理なく参加できる日にちにすることが大切です。
日程調整は、余裕を持って行いましょう。特に、僧侶の予定は埋まりやすいので、早めに確認することが重要です。また、一周忌法要を土日に合わせるため、命日よりも前倒しで行うのが一般的です。
会場の手配
一周忌法要を行う会場は、主に以下の4つの選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、参列者の人数や規模、予算などを考慮して最適な場所を選びましょう。
お寺
お寺は、古くから法要を行う場所として一般的です。静かで厳かな雰囲気の中で法要を行いたい場合に最適です。お寺によっては、法要後の会食ができるスペースが用意されている場合もあります。
法要会場
法要会場は、法要専用の設備が整った施設です。多くの参列者を収容できる広い会場や、充実した設備、控室などが用意されています。法要会場は、大人数の法要や遠方からの参列者が多い場合に便利です。会場側が諸々の手配をしてくれるため、施主にとって楽というメリットもあります。
ホテル
ホテルは法要と会食を同じ場所で行えるので、移動の手間が省けます。また、宿泊施設も併設されているので、遠方からの参列者には便利です。ホテルによっては、法要プランが用意されている場合があり、食事や引き出物などの手配もまとめて行えます。ただし、ホテルでの法要は、ほかの会場に比べて費用が高くなる傾向があります。
自宅
自宅は、故人にとって馴染みのある場所で、アットホームな雰囲気で法要を行えます。また、ほかの会場に比べて費用を抑えられることもメリットです。自宅で法要を行う場合は、事前に部屋の掃除や準備を行う必要があります。また、参列者が多い場合は、スペースが狭くなるかもしれません。
お寺への連絡・手配
一周忌法要の日程が決まったら、菩提寺(ぼだいじ:先祖のお墓があり、弔事を任せているお寺)に連絡し、僧侶の派遣を依頼しましょう。
菩提寺がない場合は、葬儀社に相談して僧侶を紹介してもらうことも可能です。連絡する際には、法要の日時、場所、参列者の人数などを伝えましょう。また、法要の内容や読経の種類など、事前に相談しておくとスムーズです。
お布施の用意
僧侶へのお布施は、表書きに「御布施」と書き、切手盆(コンパクトなお盆)に乗せて、もしくは袱紗(ふくさ)に包んで渡します。
お布施のほかに、僧侶の移動にかかるお金として「お車代」を、僧侶が会食を辞退する場合には「御膳料」を渡すのが一般的です。それぞれの金額の目安は、地域や宗派によって異なりますが、一般的に、お布施は3万円~5万円、お車代と御膳料は5千円~1万円ほどです。
食事の手配
一周忌法要後の会食は、仕出し弁当を手配したり、飲食店を予約したりするのが一般的です。食事の手配は、参列者のアレルギーや好き嫌いなどのほか、めでたい食材・料理を避けることにも配慮しましょう。また、高齢者や小さな子どもが参列する場合は、食べやすいメニューを選ぶようにしましょう。
案内の送付
一周忌法要の日程や会場が決まったら、参列者に案内状を送りましょう。案内状には、法要の日時、場所、喪主の連絡先などを明記します。案内状は、遅くとも法要の1ヵ月前までには発送するのがマナーです。返信期日を設け、出欠の確認を忘れずに行いましょう。
引き出物の手配
引き出物は、参列者への感謝の気持ちとして贈るものです。品物は、故人の好みや地域の風習などを考慮して選びましょう。予算の目安は、2,000~1万円ほどです。引き出物にはのし紙をかけ、表書きに「志」「粗供養」と記します。水引は黒白か銀の結び切りです。品物に迷う場合は、カタログギフトもおすすめです。
お供えの手配
一周忌法要では、故人にゆかりのある品や故人が好きだったものを、お供えとして用意しましょう。お供え物は、生花や果物、お菓子などが一般的です。特に果物やお菓子などは出席者で分けられるため良いでしょう。
一周忌法要の参加者のマナー
一周忌法要に参列する際には、失礼のないよう、基本的なマナーを守ることが大切です。服装や香典など、一周忌法要に参列する際の主なマナーについて解説します。
服装
一周忌法要に参列する際の服装は、故人との関係性や立場によって異なります。基本的には、喪服や地味な平服を着用するのがマナーです。
立場 | 服装 |
施主 | 喪服 |
親族 | 喪服 |
参列者 | 喪服または地味な平服 ※男性は黒やグレーなどの暗めの色のスーツ、女性は黒や紺のワンピースなどが無難です |
学生 | 制服または地味な平服 ※制服がない場合、白のシャツ・ブラウスに黒や紺などのズボン・スカートが無難です |
一周忌の服装
香典
一周忌法要で参列者が包む香典の金額は、5,000~5万円が一般的です。金額の目安は故人との関係性により変わります。次の表を参考にしながら、自分の年齢や故人との親しさも踏まえて考えましょう。
関係性 | 金額目安 |
故人が両親 | ~5万円 |
親族 | ~3万円 |
友人 | 5,000~1万円 |
会社関係者 | 5,000~1万円 |
一周忌の香典目安
早めの準備で故人をじっくり偲ぶ一周忌を
一周忌とは、故人が亡くなってから1年後の命日に行う法要のことです。これは、故人を偲び、冥福を祈るための大切な行事です。遺族や親族、故人と親しかった人々が集まり、故人の思い出を語り合いながら、共に過ごした時間に感謝の気持ちを捧げます。
一周忌法要を行うには、日程や会場の調整、僧侶への連絡、食事や引き出物の手配など、さまざまな準備が必要です。これらの準備は、少なくとも2ヵ月前からは始めるようにしましょう。また、参列する際には、服装や香典のマナーなど、基本的な作法を踏まえることが大切です。
一周忌は故人を偲び、その存在の大きさを改めて感じる機会となります。しっかりと準備し、故人への想いを込めて一周忌を迎えましょう。
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