葬儀の日程は火葬場や参列者の都合を調整しながら決めます。本記事では日程の決め方や注意点を詳しく解説。葬儀の日程調整で悩んでいる方に役立つ内容です。
葬儀の日程は、火葬場や斎場の空き状況、僧侶の都合、参列者の予定などを考慮して決めていきます。友引や年末年始など、日によっては注意が必要な場合もあります。
急なことで戸惑い、「どうやって日程を決めればいいのだろう?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、葬儀の日程を決める流れや確認すべきポイント、注意点まで詳しく解説します。日程調整に迷っている遺族の方や、これから準備を進める方は、ぜひ参考にしてください。
葬儀の日程
一般的に、葬儀はお通夜と葬儀・告別式を2日間に分けて行います。一般葬や家族葬などがこの形式です。ただ、最近は一日葬や直葬など、1日で葬儀を済ませる形式も増えてきています。
それぞれの形式の葬儀の日程について、確認していきましょう。
一般的な葬儀の場合
一般的な葬儀は、お通夜と葬儀・告別式の2日間に分けて行います。多くは、亡くなった当日か翌日から日程の調整を始め、火葬場や斎場の状況に合わせて3日〜5日ほど先の日程が決まります。
先に葬儀・告別式の日を決めると、その前日がお通夜の日となります。親族や親しい人たちができるだけ集まりやすい日を選ぶことも大切です。参列者の予定や僧侶の都合、宗教上の習慣なども考慮しながら日程を整えていきます。
都市部では火葬場が混み合うことも多く、予約状況によっては1週間ほど先になる場合もあります。特に土日や友引明けは希望が集中するため、早めの調整が必要です。
一日葬や直葬の場合
一日葬は、お通夜を行わず葬儀・告別式のみを1日で済ませる方法です。参列者や僧侶の負担が軽く、最近増えてきています。お通夜を気にしなくて良いため、日程も比較的柔軟に決めやすいです。
直葬はお通夜や告別式を行わず、火葬のみを行うシンプルな形式です。宗教儀礼を行わない方や、さまざまな事情で早めに火葬を希望する場合に選ばれます。亡くなった翌日や翌々日に火葬することもありますが、こちらも火葬場の予約状況によって日程が左右されます。
一日葬や直葬は短期間で日程を決めやすい反面、お別れのための時間も限られます。葬儀社とよく相談しながら、自分たちにとって納得のいく形を選びましょう。
葬儀の日程の決め方
葬儀の日程は、火葬場や斎場の空き状況だけでなく、僧侶や参列者の予定など、さまざまなことを考慮しながら決めていきます。亡くなった直後から短い期間で調整する必要があるため、葬儀社のサポートを受けながら進めていきましょう。
日程を決める人とタイミング
葬儀の日程は、遺族が中心となって決めます。喪主やその家族が相談しながら進めることが多いですが、必要に応じて親族や近しい関係者とも話し合います。
実際には、葬儀社の担当者と打ち合わせをしながら日程を詰めていきます。火葬場や斎場の空き状況、僧侶の都合なども関わってくるため、遅くとも亡くなった翌日までにはある程度の方向性を決める必要があります。
病院から紹介される葬儀社にそのまま依頼するケースもあれば、事前に決めていた葬儀社に連絡するケースもあります。いずれにしても、亡くなってすぐのタイミングで葬儀社が日程調整をサポートしてくれます。
日程の組み方
葬儀の日程を決める際は、まず葬儀・告別式の日を決めます。火葬場や斎場の空き状況を確認しながら、希望の日を押さえましょう。
葬儀の日が決まると、その前日がお通夜となります。たとえば、火葬場の予約が4日後に取れた場合、その前日が自動的にお通夜の日となります。
このため、最初からお通夜の日を決めようとする必要はありません。まずは火葬や葬儀・告別式の日を優先して決めると、自然に全体の流れが決まっていきます。
親族や僧侶の予定、参列者の都合なども確認しながら、無理のない日程を組んでいくことが大切です。葬儀社もこうした調整に慣れているため、困ったときは遠慮なく相談しましょう。
日程を決める際に確認すること
葬儀の日程を決める際は、いくつか確認しておくべきポイントがあります。特に以下の5つは早めに把握しておくことが大切です。
僧侶の都合
菩提寺の僧侶に読経を依頼する場合は、僧侶の予定を確認します。急な依頼でも調整してくれることが多いですが、法要など他の予定が入っていることもあるため、早めの相談を心がけましょう。
菩提寺がない場合は、葬儀社に僧侶の手配を依頼しましょう。
斎場の空き状況
葬儀を行う斎場の予約状況も重要です。利用する式場によっては予約が取りづらい日もあります。希望の日に利用できるかどうか、葬儀社を通じて確認します。
火葬場の空き状況
火葬場の予約は日程全体を左右します。特に都市部の火葬場は混み合いやすく、数日先まで埋まっていることも珍しくありません。まずは火葬場の予約を優先して押さえるのが一般的です。
参列者の予定
家族や親族、特に遠方から来る人の予定も考慮します。できるだけ多くの人が無理なく参列できる日を選びましょう。高齢の親族がいる場合は移動の負担も考えます。
遺体の状態
葬儀まで日にちが空く場合は、遺体の保全状態も確認が必要です。ドライアイスでの安置が一般的ですが、長期間になる場合はエンバーミングを検討することもあります。葬儀社と相談しながら対応を決めましょう。
葬儀の日程を決める際の注意点
葬儀の日程を決めるときには、時期や暦によって気をつけたいポイントがあります。特に、友引・仏滅・年末年始などと葬儀が重なる場合、「本当にこの日程で良いのか?」と迷ってしまうかもしれません。
これらと葬儀の日程が重なった場合はどうすればいいのか、確認していきましょう。
友引は気にしなくても良いが、休業の火葬場が多い
「友引に葬儀をすると友をあの世に引き込む」との迷信から、以前は友引を避ける人が多くいました。ただ、現代では迷信を気にせず日程を組むケースも増えています。宗教上の決まりがあるわけではなく、必ず避けなければいけない日というわけではありません。
ただし、友引は多くの火葬場が休業日としています。特に公営の火葬場では、友引は定休日としている自治体が多く、結果的に友引を避けざるを得ないこともあります。また、友引明けの日は予約が集中しやすいため、予約が取りにくいかもしれません。
仏滅は気にしなくて良い
仏滅は「何事にも縁起が悪い日」といわれていますが、葬儀については特に問題視されません。参列者の都合が合えば、仏滅を気にせず日程に組み込んで問題ありません。
友引や仏滅など、六曜と葬儀の関係が気になる方は、こちらの記事もお読みください。
葬儀は仏滅でも可・友引は避けた方が無難|六曜の意味と日程の決め方
葬儀の日程が年末年始と重なる場合
年末年始でも葬儀はできます。ただし、斎場や火葬場によっては年末年始に休業期間を設けている場合があります。特に三が日は休業にしている火葬場も多いため、年始すぐに火葬をしたくても予約が取れないかもしれません。
また、正月早々に弔事へ参列することに抵抗を感じる人もいます。親族や関係者の気持ちも踏まえ、年始の葬儀は日程を少し後ろにずらすこともあります。
日程を後ろ倒しにするならエンバーミングも検討
日程を後ろ倒しにすると、遺体の安置期間が長くなります。通常はドライアイスでの保冷処置を行いますが、1週間以上安置が必要になる場合はエンバーミングを検討するのも一つの方法です。
エンバーミングは遺体を長期保全するための処置です。施すことで遺体の状態を良好に保ち、落ち着いて日程を調整できます。お別れの時間もゆっくり取れます。葬儀社に相談しながら適切な処置を決めましょう。
エンバーミングについて詳しく知りたい方、検討している方は、こちらの記事もお読みください。
エンバーミングとは?お見送りまで時間がかかる、故人と安心して触れ合いたいなら
葬儀の日程決めは意外と大変!困ったら葬儀社に相談しよう
葬儀の日程を決めるには、火葬場や斎場の空き状況、僧侶や参列者の都合、暦の影響など、短い時間の中で多くのことを調整しなければなりません。思った以上に考えることが多く、迷ってしまう方も少なくありません。
そんなときは、葬儀社の担当者に遠慮なく相談してみましょう。葬儀社は日程調整に慣れており、地域の火葬場や斎場の状況も把握しています。状況に応じた具体的な提案をしてくれるため、大きな助けになります。
葬儀の日程調整にお困りの方、急なご逝去で戸惑っている方は、あんしん祭典までご相談ください。24時間365日対応で、相談は無料です。
大切なのは、無理のないスケジュールで、悔いの残らないお別れの時間を確保することです。私たちと相談しながら、納得のいく日程を整えていきましょう。