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葬儀辞典

葬儀の流れと所要時間|当日のスケジュールを詳しく解説

葬儀辞典

葬儀の流れと所要時間を把握することは、故人との最後のお別れを心穏やかに過ごすためにとても大切です。本記事では、葬儀から火葬までの詳しいタイムスケジュールに加え、遅刻や途中退席時のマナーまで丁寧に解説します。初めての参列で不安を感じている方や、当日のスケジュールを具体的に知っておきたい方におすすめです。

大切な方とのお別れの場である葬儀。参列の知らせを受けた際、故人を偲ぶ気持ちの一方で「儀式はどのくらい続くのだろう」「どのような順序で進むのか」と、当日の流れに不安を抱くのは、決して珍しいことではありません。

葬儀の進行には独特のルールがあり、特に初めて参列される方にとっては未知の部分が多いものです。あらかじめ全体のスケジュールを把握しておくことは、心の準備を整え、落ち着いて故人と向き合うためにとても大切なステップとなります。

本記事では、葬儀と告別式の違いといった基本知識から、開式から火葬、会食に至るまでの詳しいタイムスケジュールを解説します。また、万が一遅刻してしまった際の振る舞いなど、参列者が直面しやすい疑問も解決します。

初めて葬儀に参列する方、葬儀の基礎知識を身に付けたい方はぜひ参考にしてみてください。

「葬儀」と告別式との違い

葬儀の案内を見ると「葬儀・告別式」と併記されていることが多いですが、実はこの2つには本来異なる意味があります。

葬儀とは、故人をこの世からあの世へ送り出すための、主に「宗教的な儀式」を指します。僧侶による読経や引導といった、亡くなった方の冥福を祈る儀礼が中心です。

告別式は、友人や知人、近隣の方々が故人と最後のお別れをするための「社会的な儀式」を指します。参列者が、焼香や花を捧げる時間は、この告別式にあたります。

現代では、この2つを別々に分けるのではなく、ひとまとめにして執り行うのが一般的です。これらを含めた、お通夜から火葬までの全体スケジュールは以下の通りです。

日数儀式の名称所要時間の目安内容
1日目(翌日)お通夜約1〜2時間読経、焼香、通夜振る舞い(会食)など
2日目(翌々日)葬儀・告別式約4〜5時間葬儀・告別式、出棺、火葬、精進落とし(会食)など

なお、神道(神式)では告別式と言わず、お通夜を「通夜祭(つやさい)」、葬儀にあたる儀式を「神葬祭(しんそうさい)」と呼びます。

本記事では、「仏式」の葬儀をメインに解説していきます。

葬儀・告別式当日のタイムスケジュール(目安)

10:00に開式する場合の、一般的なタイムスケジュールを紹介します。

時間工程(所要時間の目安)
9:00集合・受付
10:00葬儀・告別式(40分〜1時間)
11:00出棺
11:30火葬(1〜2時間)
13:00拾骨(しゅうこつ)・骨上げ(30分〜1時間)
14:00会食

あくまで一例ですが、午前中に開式して14:00頃終わるのが一般的です。

葬儀・告別式の詳しい流れと所要時間

葬儀当日の流れを、より詳しく見ていきましょう。それぞれの工程には、故人を送り出すための大切な意味が込められています。

葬儀・告別式の儀式(約1時間)

開式すると、まず僧侶による読経が始まります。その途中で遺族・親族、そして参列者の順で焼香をあげます。弔辞の朗読や弔電の披露もこの時間内に行われる、最も厳かな時間です。

閉式後は、棺を囲んで故人と本当にお別れをする「別れ花」の時間があります。祭壇を飾っていたお花を一人一輪ずつ棺の中へ納めていく儀式です。

故人の顔を間近で見られる最後の機会であり、感謝の言葉をかける非常に大切な工程です。

出棺の挨拶(約10分)

棺が霊柩車に納められた後、喪主が参列者に向けて御礼の挨拶をします。

挨拶が終わると霊柩車は火葬場へと向かい、参列者は合掌、または黙祷(もくとう)してそれを見送ります。一般の参列者はここで解散することが多いですが、故人と親しい方の場合は自家用車やマイクロバスで火葬場まで同行することもあります。

火葬場へ移動してからの流れ

火葬場へ移動してから、儀式後の会食までの流れを紹介します。

火葬の待ち時間(約1時間〜1時間半)

火葬場へ到着後、故人との本当の別れとなる「火葬」が行われます。その間、ご遺族や同行した親族は、専用の控え室で待機します。

茶菓子などをいただきながら、故人の生前の思い出話を静かに語り合う、穏やかな供養の時間です。

収骨・骨上げ(約30分〜1時間)

火葬が終了すると、お骨を骨壺に収める「収骨(しゅうこつ)」を行います。二人一組で一つのお骨を箸で拾い上げ、一緒に骨壺に納める(または交互に納める)のが伝統的な作法です。

収骨には「この世からあの世への橋(箸)渡しをする」という意味が込められており、日本独自の厳かな儀式です。

儀式が終わった後の会食

すべての儀式を終えた後、僧侶や参列者を労うために「精進落とし(しょうじんおとし)」と呼ばれる会食の席が設けられます。

最近では、移動や待ち時間を短縮するために、火葬を待っている間に会食を済ませるスタイルも増えています。

葬儀のスタイルによっても所要時間は変わる

近年では葬儀の形式が多様化しており、選ぶスタイルによって参列者の拘束時間も大きく異なります。

直葬(火葬式)

お通夜や葬儀・告別式、大勢の参列者を招いての式典を一切行わず、火葬のみのもっともシンプルな形式です。

基本的には火葬場の前で親族が集まり、火葬炉へ入る直前に「最後のお別れ」をします。僧侶を招いて読経していただく場合でも、炉の前での短いものになるため、火葬開始までの時間は30分〜40分程度と非常に短縮されます。

収骨までの待ち時間を含めても、全体で3時間〜4時間程度ですべての工程が終了するため、身体的な負担が少ないのが特徴です。

一日葬

お通夜を省略し、葬儀・告別式から火葬までを1日の中に凝縮して執り行う形式です。本来2日間かけて行う儀式を1日にまとめるため、遠方からの参列者やご高齢の親族に配慮して選ばれることが増えています。

一般の参列者として伺う場合の滞在時間は、通常の葬儀と同様に1時間〜3時間ほどですが、お通夜がない分、その1日に儀式が集中します。

親族として火葬や収骨、その後の会食(精進落とし)まで立ち会う場合は、移動時間なども含めて合計4時間〜6時間ほどを見込んでおく必要があります。

家族葬

親族や特に親しい友人だけで執り行う小規模な葬儀です。儀式の流れ自体は一般的な葬儀(2日間)と変わりませんが、参列者が限定されているため、一つひとつの工程が非常にスムーズに進みます。

たとえば、参列者が多い葬儀では焼香だけで30分以上かかることもありますが、家族葬では数分で終わるでしょう。また、移動の際の待ち時間も少なく、全体的にゆとりを持ったスケジュールで進行します。

大人数の葬儀に比べて形式に縛られすぎず、故人との思い出を語り合う時間を多めに取れるのが、家族葬ならではの特徴です。

【参列者】もしも葬儀の時間に遅れる・途中で席を立つ場合

葬儀は決まった時間で進行しますが、どうしても外せない事情で遅れてしまったり、途中で退席しなければならなかったりすることもあるでしょう。そのようなときの振る舞い方と、マナーについてお伝えします。

遅刻してしまいそうなとき

交通機関の乱れや急な事情で葬儀に間に合わないと分かったとき、もっとも大切なのは「慌てないこと」です。

まずは冷静に会場へ向かい、受付、または会場入り口のスタッフに声をかけましょう。勝手に会場の中へ入るのではなく、「遅れて参りました〇〇(名前)と申します。今から入場してもよろしいでしょうか」と確認し、記帳と香典を渡します。

僧侶による読経の最中や、弔辞の奉読中など、静粛にすべき場面では、区切りの良いタイミングまで会場外で待機するよう案内されることもあります。プロの誘導に従うことで、式の進行を妨げずスムーズに入場できます。

途中退席しなければならないとき

仕事や体調の都合で最後まで参列できない場合は、受付の方に「事前に伝えておく」ことで失礼を避けられます。ご遺族は儀式の準備や対応で非常に忙しいため、直接お話しする時間をいただくのはかえって負担になることが多いためです。

受付で記帳する際に、「あいにく事情があり、焼香のあとに失礼させていただきます。本来であればご遺族に直接お伝えすべきところ、受付にて失礼いたします」と一言添えておきましょう。もし、ご遺族と非常に親しい間柄で、開式前に少し話せるタイミングがあれば、その際に直接お詫びを伝えても構いません。

座る場所は、周囲の妨げにならないよう出口に近い後方の席を選びます。儀式の進行を止めないよう、焼香を済ませた後に静かに退室するのが一般的なマナーです。

葬儀の流れを知り、お別れの準備を

葬儀の流れや所要時間を事前に把握しておくことは、単なるスケジュールの確認ではありません。大切な方と過ごせる「最後の限られた時間」を、一つひとつ大切に噛みしめるための心の準備でもあります。

当日の進行を具体的にイメージできていれば、余計な焦りや不安が消え、より深い感謝の気持ちを持って故人を見送れるはずです。葬儀の形式は時代とともに変化していますが、どの工程にも故人を慈しみ、残された人々を慰めるための意味が込められています。

形式や作法を完璧にこなすこと以上に大切なのは、その場に立ち会い、真心込めてお別れを告げることです。葬儀の流れを知り、当日は落ち着いて故人との最後のひとときを大切に過ごしてください。

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