都市部では火葬場の混雑などにより、葬儀までに1週間以上かかることもあります。本記事では亡くなってから葬儀まで1週間以上かかる場合の遺体安置の方法、忌引き休暇の取り方を詳しく解説します。遺体の安置・保全に不安を感じている遺族や日程調整に悩む方におすすめです。
亡くなってから葬儀までは、一般的に3〜5日ほどかかるのが一般的です。しかし、都市部では火葬場の混雑などにより、1週間以上かかるケースも珍しくありません。
日数が空いてしまうと、故人の遺体をどこに安置すればよいのか、不安を感じる方もいるでしょう。特に初めて葬儀を迎える家族にとっては、判断に迷う場面も多いはずです。
本記事では、葬儀までに日数がかかる理由や、遺体を安置する方法、忌引き休暇の取り方まで詳しく解説します。葬儀の準備やスケジュール調整に悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
亡くなってから葬儀までは一般的に3~5日
亡くなってから葬儀を行うまでには、ある程度決まった流れがあります。もっとも一般的なのは、亡くなった翌日にお通夜をし、その翌日に葬儀・告別式を行うスケジュールです。こうした日程で進む場合、葬儀まではおおよそ3日間かかることになります。
亡くなった当日は遺体搬送や安置、関係者への連絡などの初期対応に追われます。翌日はお通夜を行い、その翌日に葬儀・告別式、そして火葬という流れです。最近では、火葬後に初七日法要を繰り上げて行う「繰り上げ法要」「繰り上げ初七日」が多くなりました。
日数の目安としては、亡くなった当日を「0日目」とすると、1日目にお通夜、2日目に葬儀・火葬といった流れです。
ただし、火葬場の予約が取れなかったり、僧侶・神父など宗教者の予定が合わなかったりすることもあります。また、参列者の日程調整などで時間が必要になることもあります。
これらの理由で日程が前後することもありますが、多くのケースでは亡くなってから葬儀を終えるまでに3〜5日程度で収まるのが一般的です。
亡くなってから葬儀まで1週間以上かかる理由
葬儀は亡くなってから数日以内に行われるのが一般的ですが、東京や神奈川、埼玉、千葉などの都市部を中心に、日程が1週間以上先になるケースも増えています。
その背景には、火葬場や宗教者の予定、参列者の都合といった複数の要因が関係しています。
火葬場が混んでいる
都市部では亡くなる方の数に対して火葬場の数が足りず、予約が取りづらい状況が続いています。特に火葬場の多くが休業日としている「友引」の前後は、予約が集中しやすくなっています。
葬儀日程を決める際は、火葬場の空き状況を早めに確認しましょう。特に友引をまたぐスケジュールでは数日の待機が発生する可能性があるため、早めの日程確認を心がけでてください。
宗教者の都合がつかない
菩提寺の僧侶や神父など、宗教者のスケジュールが合わず、葬儀日程を後ろ倒しにせざるを得ないケースもあります。特に年末年始やお盆、彼岸といった宗教行事の多い時期は予約が取りづらくなります。
このような時期に葬儀をしなければならない場合は、宗教者に特に早めに連絡を入れてください。また、柔軟に対応できるよう、複数日程を候補として準備しておきましょう。
参列者の日程調整が難しい
遠方の親族が多い場合や、仕事や移動の都合で参列者のスケジュールが合わないこともあります。日程調整の際は、故人との関係が深い方の都合を優先しつつ、できるだけ多くの人が集まれる日程を考えましょう。
全員にとって都合のいい日程を決めるのは難しいので、ある程度の割り切りも必要です。都合がつかない参列者が多い場合は、後日弔問してもらうなどの対応を考えても良いでしょう。
友引や仏滅を避けたい
特に高齢の方を中心に、「友引は避けたい」「仏滅は縁起が悪い」といった日柄を気にする声が根強くあります。こうしたこだわりによって、日程が限定されることも少なくありません。
日柄を重視する場合は、早めに希望日を決めて火葬場や宗教者の予定を押さえることが大切です。日柄と現実的なスケジュールとのバランスをどう取るかも、葬儀準備では重要なポイントになります。
葬儀まで1週間以上かかる場合の遺体安置
亡くなってから葬儀までに1週間以上かかる場合、自宅での安置は難しいでしょう。そのため、専門の施設や処置の利用を考える必要があります。
葬儀社の安置所
葬儀社が保有する安置施設は、温度管理された専用の部屋に遺体を安置できる設備です。
メリットは衛生管理が徹底されており、長期安置にも対応できる点です。一方で、頻繁な面会が難しいことや、利用料が日数分かかる点がデメリットです。
自宅での安置が難しい家庭や、葬儀まで日数が空くことがあらかじめわかっている場合に向いています。特に都市部ではよく選ばれる方法です。
遺体ホテル
遺体ホテルは、遺体を一時的に安置することを目的とした民間施設です。葬儀社の安置所よりも面会スペースや設備が整っていることが多く、ゆったりと故人と過ごせる環境が特徴です。
安置所との大きな違いは、施設の快適さとプライバシーの確保にあります。ホテルの名のとおり、遺体は個室に安置されるため、面会時のプライバシーが保たれます。大切な人を亡くした悲しみの中で、プライバシーを守れることがメリットです。
ただし、費用は比較的高めで、エリアによっては数が限られるといったデメリットもあります。また、施設によっては面会時間に制限があったり、ろうそくや線香が使えなかったりすることもあります。
故人との時間をしっかり持ちたい場合におすすめです。
エンバーミング
エンバーミングは、防腐処置や修復を施して、遺体を衛生的に長期間保全する技術です。施術後は最大50日にわたり遺体の状態を保つことが可能です。
この方法の最大のメリットは、安置場所を選ばずに長期保全ができることです。処置後は保冷の必要がなくなり、自宅での安置も可能になります。
見た目の変化を抑えられる点も大きなメリットです。エンバーミングでは遺体の修復も行うため、事故で亡くなった方に施されることも多々あります。
ただし、費用が高額で、専門施設での施術が必要というデメリットもあります。
葬儀まで1週間以上かかることが決まっている場合や自宅に安置したい場合や、生前になるべく近い状態で故人とお別れしたい場合に適しています。
あんしん祭典では専門の資格を持つ「エンバーマー」が、エンバーミングに対応します。ご遺体の長期保全や修復が必要な方は、お気軽にご相談ください。
なお、エンバーミングについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
「エンバーミングとは?お見送りまで時間がかかる、故人と安心して触れ合いたいなら」
1週間以上の忌引き休暇の取り方
忌引き休暇は、労働基準法などの法律で定められた制度ではありません。多くの企業が福利厚生の一環として設けているものであり、休暇の日数や取得条件は各社の就業規則によって異なります。そのため、葬儀までに時間がかかる場合でも、必ずしも希望通りの日数を取得できるとは限りません。
忌引き休暇の日数の目安は次のとおりです。
故人との関係性 | 忌引き日数の目安 |
父母 | 7日 |
配偶者 | 10日 |
子 | 3日~7日 |
祖父母 | 3日 |
兄弟姉妹 | 3日 |
配偶者の父母 | 3日 |
叔父叔母、甥姪、孫 | 1日 |
忌引き休暇の日数目安
上記の表はあくまで一般的な目安であり、実際には勤務先ごとにルールが異なります。まずは自社の就業規則を確認してください。
規定の日数で足りない場合は、有給休暇をあわせて取得するなど、柔軟に対応しましょう。
忌引き休暇の取得方法やマナー、休暇後の対応について知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。
「忌引き休暇で給料は出る?有給との違いや日数、申請方法【連絡の例文付き】」
都市部では亡くなってから葬儀まで1週間以上かかることも多い
亡くなってから葬儀を行うまでの日数は、一般的には3〜5日程度が目安とされています。しかし、都市部では火葬場の混雑や関係者との日程調整の都合により、1週間以上かかるケースも珍しくありません。
このように時間が空く場合、故人の遺体をどこにどのように安置するかが大きな問題になります。葬儀社の安置所や遺体ホテル、エンバーミングといった方法にはそれぞれ特徴があるため、安置にかかる日数や家族の希望に応じて、最適な方法を選びましょう。
あんしん祭典では個別でご利用いただける、きれいな安置室を用意しています。プライベートが保たれた空間でお線香をあげたり、最後のお別れをしたりできます。お通夜・葬儀の当日まで対面できないこともありますが、保冷庫タイプの安置室もあります。
また、ご遺体の長期保全が必要、1週間ほどご自宅で安置したいという方には、エンバーミングが可能です。
相談は無料、24時間365日対応なので、まずはお気軽にご相談ください。