墓友とは、一緒にお墓に入ることを約束した友人のことです。少子化や非婚化の進行により、家族以外と死後を共にする形が注目されています。本記事では、墓友の意味やメリット・注意点、つくり方をわかりやすく解説。自分らしい終活を考えたい人におすすめです。
墓友(はかとも)とは、血縁によらず、一緒にお墓に入ることを約束した友人のことです。家族のかたちや価値観が多様化するなかで、「家族に迷惑をかけたくない」「同じ思いを持つ人と最期を迎えたい」と考える人が増え、墓友という新しい関係が注目を集めています。
「将来ひとりになったらどうしよう」「自分の死後、誰に任せればいいのだろう」と不安を感じることはありませんか。そうした気持ちは自然なことで、誰もが抱くものです。安心して最期を迎えるために、今からできる準備を考えてみましょう。
本記事では、墓友の意味や増えている理由、つくり方、メリット・デメリットまでをわかりやすく解説します。自分らしい終活を進めたい方や、死後の不安を少しでも和らげたい方は、ぜひ参考にしてください。
墓友とは
墓友とは、「一緒にお墓に入ることを約束した友人」のことを指します。血縁ではなく、価値観や信頼関係をもとにお墓を共有する新しいかたちのつながりです。生前に一緒にお墓を購入したり、永代供養墓や集合墓などを選んで納骨することを決めたりするケースが増えています。
墓友は「孤独を埋めるための関係」ではなく、「自分らしい最期を自分で決めるための選択肢」として広がっています。終活を通じて出会い、最期までの生き方をともに考える――。そうした新しい絆の形が、今の時代の「墓友」といえるでしょう。
どんな人が墓友を選んでいるのか
墓友を選ぶ人は、必ずしも独身の人ばかりではありません。家族がいても「自分の考えに共感してくれる人と眠りたい」と思う人もいます。とはいえ、下記のような特徴を持つ人に特に多く見られます。
- 結婚していない、または子どもがいない人
- 将来お墓を継ぐ人がいない人
- 家族とは別の形で供養されたいと考えている人
- 自分の死後に家族や親族に迷惑をかけたくないと感じている人
- 同じ価値観を持つ仲間と生き方・死に方を共有したい人
こうした人々にとって墓友は、「安心して死後を託せる関係」であり、同時に「生きている今を支え合う存在」でもあります。人生の終わり方を考える中で、墓友という選択肢が自然に心に浮かぶ人が増えているのです。
墓友が増えている理由と社会的な背景
近年、「墓友」という言葉が注目を集めるようになった背景には、社会の変化があります。
家族のかたちや価値観が多様化し、「家」ではなく「個人」を軸にした生き方が一般的になりつつあります。こうした流れの中で、従来の「家族でお墓に入る」という考え方も見直され始めています。
家族のかたちや供養の考え方が変化している
現代では、核家族化や単身世帯の増加によって、親族とのつながりが薄くなりつつあります。かつては「家」を中心とした供養が主流でしたが、今は「誰と」「どのように」供養するかを自分で選ぶ時代になっています。お墓を継ぐ人がいないケースや、実家の墓に入らない選択をする人も増えています。
こうした状況の中で、「家族に縛られず、自分の考えに合った供養をしたい」と望む人が増えました。その結果、家族以外の人と共に眠る「墓友」という関係が注目を集めるようになっています。
おひとりさまや子どものいない夫婦が増えている
単身世帯の割合は年々増加しています。また、結婚を選ばない人や、子どもを持たない夫婦も珍しくなくなりました。そうした背景から、「自分の死後にお墓を管理してくれる人がいない」と感じる人が増えています。
そのような人たちにとって、墓友は安心のよりどころです。家族の代わりに信頼できる友人と最期までの準備を進めることで、死後への不安を軽減できると考える人が多くなっています。こうした社会の流れが、墓友という関係の広がりを後押ししています。
「家」よりも「自分らしい生き方」を重視する人が増えている
終活や生前整理が一般的になり、「自分の生き方・最期の迎え方を自分で決めたい」と考える人が増えています。「親の代と同じように家のお墓に入る」という従来の考え方よりも、「自分らしく人生を締めくくりたい」という思いが強まっているのです。
その延長線上に、「価値観の合う友人と共に眠る」という墓友の考え方があります。生前からつながりを持ち、死後も信頼できる人と寄り添いたい――。そんな想いを形にする選択肢として、墓友が自然に受け入れられるようになっています。
墓友をつくる方法ときっかけ
墓友は特別な場所でしか出会えないわけではありません。終活や趣味を通じた交流の中で自然に知り合い、信頼関係を深めていく中で「一緒にお墓に入ろう」という話に発展することもあります。
ここでは、墓友を見つけるきっかけとなる主な方法を紹介します。どれも無理に相手を探すものではなく、「同じ思いを持つ人とゆるやかにつながる」ことを大切にするとよいでしょう。
終活セミナーやサークルで出会う
終活セミナーやエンディングノート講座などは、同じ関心を持つ人が集まる場です。こうした場では、「死後の準備」や「お墓のこと」について前向きに話し合える雰囲気があり、自然に信頼関係を築けます。
実際に、終活をきっかけに意気投合し、その後墓友としてお墓を選んだり、永代供養を共に申し込んだりする人もいます。考えを共有できる相手に出会える点が魅力です。
同じ価値観をもつ友人・趣味仲間に声をかける
すでに信頼関係のある友人や、長年趣味を通じてつながっている仲間も、墓友の候補になり得ます。たとえば「お互いに家族が遠方にいる」「一人で老後を迎える予定」など、共通の状況があると話が進みやすくなります。
死後について語ることに抵抗を感じるかもしれませんが、心を許せる相手と話すことで安心感が得られる場合も多いです。
墓友の会やNPO・寺院が主催する交流に参加する
最近では、墓友を希望する人が集まる「墓友の会」や、寺院・NPOが運営する交流会が増えています。お墓に関する知識を学びながら、同じ考えを持つ人と出会える点が特徴です。
特にNPOや寺院が主催する会は、墓友同士の相談や活動支援を行っている場合もあり、安心して参加できます。定期的に会話を重ねることで、自然と信頼関係が深まっていきます。
例文:墓友の話を自然に切り出すときの言い方
最近“墓友”って言葉を聞いたんだけど、知ってる?
もし一緒にお墓に入るとしたら、どんな形がいいと思う?
家族には任せづらい部分もあるから、信頼できる友人と考えるのもいいよね
このように、世間話の延長で話題を出すと相手も構えずに受け止めやすくなります。
墓友の話はデリケートなテーマですが、「前向きに自分の最期を考えること」として話せば、自然な流れで切り出せます。
墓友をもつメリット
墓友を持つことで得られるのは、単に「一緒にお墓に入る」という安心感だけではありません。生きている間に支え合い、死後も互いに尊重し合える関係を築ける点が大きな魅力です。
ここでは、墓友を持つことで感じられる主なメリットを紹介します。
死後への不安を分かち合える
人は誰しも、最期のときを迎えることに少なからず不安を抱きます。特に一人暮らしや家族との距離がある人にとって、「自分の死後、誰が見送ってくれるのか」という心配は大きなものです。墓友がいれば、その思いを分かち合い、将来への不安を軽くできます。
たとえば、葬儀や納骨の希望を話し合ったり、お互いの考えを尊重し合ったりすることで、「自分は一人ではない」という安心感が生まれます。精神的な支えを得ることは、心の安定にもつながります。
終活や供養の考えを一緒に話し合える
墓友は、生前から死後までを共に考えられる存在です。家族や親族には話しづらい「葬儀」「お墓」「遺言」などの話題でも、同じ関心を持つ友人なら素直に話せるでしょう。価値観の近い相手と話すことで、自分の希望を整理しやすくなるのもメリットです。
たとえば、お墓の形式や供養の方法について意見を交わすことで、自分に合った終活の方向性が見えてきます。考えを共有できる相手がいることで、終活がより前向きで具体的なものになります。
費用や管理の負担を分け合える
お墓を持つには、購入費用や維持管理費など、ある程度の費用がかかります。墓友同士でお墓を共有する場合、こうした費用を分担できるため、金銭的な負担を軽減できるのが大きなメリットです。特に、永代供養墓や共同墓を選ぶケースでは、維持費の負担を抑えながら安心して供養を続けられます。
また、掃除やお参りなどの管理でも協力できるため、「自分が体調を崩しても誰かがお墓を見てくれる」という安心感があります。経済面と実務面の両方で、墓友の存在は大きな支えとなります。
人とのつながりが生まれ、孤独感がやわらぐ
墓友を通じて生まれるのは、単なる終活仲間ではなく、心の支えとなるつながりです。死後のことを共に考える関係は、信頼や共感がなければ成り立ちません。その分、絆は深まりやすく、生きている今を支え合う存在にもなります。
実際に、墓友ができたことで趣味の時間が増えたり、定期的に会って話すことが生きがいになったりする人もいます。人生の終わりを意識することで、むしろ「今をより大切にしたい」という前向きな気持ちが芽生えるのです。
墓友をもつデメリットと注意点
墓友は心強いパートナーですが、関係性や契約の扱いによっては思わぬ不都合が生じます。ここでは起こりやすいリスクを整理し、悪影響を抑えるための実務的な対処法を紹介します。
金銭面・契約面のトラブルが起こる可能性がある
費用の分担や名義、解約時の扱いが曖昧だと、支払いの不均衡や責任の所在をめぐる衝突が起きやすくなります。特に共同購入や共同使用では、維持費・法要費・将来の変更可否が不明確だと後日の紛争に発展しがちです。
対策として、負担割合や支払い方法、連絡体制、解消時の手順を文書化しましょう。管理規約や寺院・霊園の約款を確認し、合意内容は日付付きの合意書に落とし込むと安心です。第三者の立会いを活用するのも有効です。
親族や周囲の理解が得られない場合がある
家族観や供養観の違いから、「家の墓に入らないのか」といった反発が生まれることがあります。訃報時の連絡や遺骨の扱いをめぐって、親族と墓友の間で意思決定が交錯することもあります。
誤解を防ぐには、決めた理由と希望を早めに共有することが大切です。連絡先や役割分担、葬送の希望を書面にしておくと調整がしやすくなります。エンディングノートや公正証書遺言の併用も検討してください。
別々の宗教・宗派だと合わないケースもある
宗教・宗派や供養方法の違いは、納骨可否や儀礼の形式に影響します。施設によっては宗派の制約があり、将来の法要や戒名の有無をめぐって食い違いが生じることがあります。
候補の寺院・霊園の受け入れ条件を事前に確認しましょう。宗派不問の永代供養墓や納骨堂を選ぶ、法要の形式を個別に決めて合意しておく、といった選択が安全です。記録は書面に残すと後日の混乱を防げます。
信頼関係を築ける相手を慎重に選ぶ必要がある
価値観や健康状態、将来設計が大きく異なる相手だと、話し合いが滞ったり合意が揺らいだりします。一時的な感情で決めると、後に生活状況が変わった際に関係が不安定になりやすいです。
複数回の対話を重ね、小さな約束から試すと相性を見極めやすくなります。緊急連絡や判断の代理範囲を段階的に決め、定期的に見直す仕組みを設けると関係が長続きします。
墓友に向いているお墓のタイプ
墓友同士でお墓を考えるときは、「どんな形で眠りたいか」「どのように供養されたいか」を軸に選ぶことが大切です。従来のお墓のように家族単位で受け継ぐ形式ではなく、友人同士でも利用しやすいお墓のタイプが増えています。
ここでは、墓友に特に向いている4つのタイプを紹介します。
永代供養墓【承継者がいなくても安心】
永代供養墓は、霊園や寺院が供養や管理を代わりにしてくれるお墓です。
個別に納骨できるタイプもあれば、一定期間後に他の遺骨と一緒に合祀されるタイプもあります。費用は一般的に30万〜80万円程度で、維持費がかからないケースが多いのが特徴です。
「お墓を継ぐ人がいない」「家族に負担をかけたくない」と考える人に向いています。管理が行き届き、宗派を問わない施設も多いため、墓友同士で安心して契約できる形式です。
合祀墓【複数人で一緒に入る形式】
合祀墓は、複数の人が同じ墓碑の下に眠る形式のお墓です。
一人ひとりの納骨室を持たず、永代にわたって合同で供養されます。費用は10万〜50万円ほどと比較的安く、管理費も不要な場合があります。
墓友同士で「一緒に眠る」という意識を共有しやすく、絆を象徴する形になりやすいのが特徴です。個人のお墓を持つよりも経済的で、シンプルな供養を望む人におすすめです。
樹木葬【自然志向の人に人気】
樹木葬は、墓石を建てず、樹木や花を墓標として埋葬する形式です。
緑に囲まれた場所に遺骨を納めるため、自然の中で眠りたいという希望を叶えられます。費用は20万〜70万円ほどで、永代供養付きのプランを選べば、管理の心配もほとんどありません。
「形式にとらわれず、自然の中で安らかに眠りたい」という人や、「お墓らしさを感じさせない明るい雰囲気を望む人」に向いています。墓友同士で生前に訪れ、気に入った場所を選ぶ人も多いです。
納骨堂【都心でも利用しやすい】
納骨堂は、屋内型の施設で遺骨を安置する形式のお墓です。
カードやICキーで遺骨を取り出し、参拝スペースでお参りできるタイプが多く、天候や距離に左右されずに供養できます。料金は30万〜100万円ほどで、立地が良い分やや高めの傾向です。
仕事や生活の都合で郊外の霊園に通いにくい人、アクセスの良さを重視する墓友に向いています。室内で清潔に保たれており、宗派を問わない施設も多いため、柔軟に利用できます。
墓友と選ぶときのポイント
墓友同士でお墓を選ぶ際は、互いの希望をしっかり話し合うことが大切です。次のポイントを参考にすると、後悔のない選択がしやすくなります。
- それぞれの経済状況や将来の負担を考慮して決める
- 宗派や供養方法の希望を確認しておく
- お参りのしやすさ(場所・アクセス・設備)を重視する
- 永代供養の有無や管理体制を事前に確認する
- 契約内容・名義・解約条件を明確にしておく
墓友同士で意見を尊重しながら、納得のいく形を見つけることが何より重要です。
墓友をつくる前に考えておきたいこと
墓友を見つける前に、まずは自分の考えや希望を整理しておくことが大切です。関係性や契約内容をあいまいにしたまま進めてしまうと、後々のトラブルや後悔につながるおそれがあります。
ここでは、墓友を検討する際に意識しておきたい4つのポイントを紹介します。
どんな価値観の人と最期を共にしたいかを考える
墓友は、最期まで関わる特別な存在です。そのため、相手を選ぶ際は「この人となら穏やかに話し合える」「考え方が近い」と感じられることが大切です。人生観・宗教観・供養の考え方など、根本的な価値観が合うかどうかを意識しましょう。
価値観が合う相手を選ぶことで、死後のことだけでなく、生きている今の時間も心穏やかに過ごせます。お互いを尊重できる関係であれば、終活の話も前向きに進められ、安心して未来を考えられるようになります。
費用・契約内容・管理方法を事前に話し合っておく
墓友同士でお墓を共有する場合、費用の分担や名義、管理方法などを事前に話し合っておくことが重要です。
特に、支払いの割合や永代供養の期間、解約時の扱いなど、後から変更しにくい部分は早めに決めておきましょう。口約束ではなく、簡単な覚書として残すと安心です。
こうした取り決めを明確にしておくことで、金銭面や管理面でのトラブルを防げます。お互いの信頼関係がより強まり、安心してお墓の準備を進められるようになります。
家族への説明や理解を得る準備をする
墓友を持つことに対して、家族や親族が戸惑うこともあります。「なぜ友人とお墓に入るのか」「家のお墓には入らないのか」といった疑問を持たれるケースも少なくありません。そのため、自分の考えや希望を事前に説明し、理解を得る努力が必要です。
家族の理解を得ることで、将来のお墓の管理や供養がスムーズになります。万が一、自分が先に亡くなっても、残された人が安心して見送れるような環境を整えられます。
焦らず、自分に合った関係を築くことを大切にする
墓友は「探してすぐに見つかる」ものではありません。信頼できる関係を築くには時間が必要です。焦って相手を決めるのではなく、ゆっくりと関係を深めながら自然に考えを共有していく姿勢が大切です。
焦らずに進めることで、自分に本当に合う相手を見極められます。お互いを理解し合いながら時間をかけて絆を育むことで、最期まで安心できる墓友関係を築けるでしょう。
墓友という選択肢を前向きに考える
墓友は、単なる「お墓を共にする相手」ではなく、「人生の最期を一緒に考える仲間」ともいえます。孤独や不安を分かち合いながら、自分らしい終活を進められる関係は、これからの時代に合った新しい絆の形です。
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