法要とは、故人の冥福を祈り、 遺族や親族が集い故人を偲ぶ大切な儀式です。本記事では、法要の準備から当日のマナー、服装、香典まで、法要に関するさまざまなことを解説。初めて法要を主催する方、参列する機会が少ない方は必見です。
法要は故人の冥福を祈り、 遺族や親族が集まって故人を偲ぶ大切な儀式です。故人の霊を慰めるとともに、 遺族や親族との絆を深める場でもあります。
しかし、法要を執り行うにあたっては日程調整や寺院への連絡、 遺族や親族への案内、会食の手配など、さまざまな準備が必要です。「何から始めたらいいのかわからない」「準備にどれくらいの時間がかかるのだろう」と不安に思う方もいるかもしれません。
本記事では、法要の準備から当日のマナー、服装、香典にいたるまで、法要の準備や参列で知っておきたいことを解説します。特に、初めて法要を主催する方や、法要に参列する機会が少ない方にとって、この記事が心強い味方となるはずです。
法要とは
法要とは、故人の冥福を祈り、供養するための仏教儀式です。僧侶による読経や参列者による焼香などが行われます。
法要は故人が極楽浄土へ往生できるように、遺族や親族、知人などが追善供養を行う場です。参列者にとっても、故人を偲び、自身の心の平安を得る場となります。
法事との違い
法事とは、法要と、その後の会食などを含めた一連の仏教行事のことです。つまり、法事の一連の流れの中に、仏教儀式としての法要があります。法要は儀式そのものを指し、法事は儀式と会食などを含めた行事全体を指します。
法要の種類
法要には、大きく分けて忌日法要と年忌法要の2種類があります。忌日法要は、故人の命日から7日ごとに行われる法要です。現代では、初七日法要と四十九日法要のみを行うことが多いです。
年忌法要は、故人の命日から一定の年数ごとに行われる法要です。故人を偲び、冥福を祈ります。それぞれの法要には意味があり、遺族や親族、知人などが集まって故人を供養します。
忌日法要
忌日法要は、故人の命日から7日ごとに行われる法要です。故人の霊があの世で良い報いを受けられるように祈ります。近年では初七日法要、四十九日法要のみを行うことが一般的です。
初七日法要
初七日法要は、故人が亡くなった日から7日目に行われる法要です。近年では、葬儀と同日に行われる、いわゆる繰り上げ法要として行われることが多くなっています。遺族や親族の負担、遠方からの参列者の交通費や宿泊費などの負担を踏まえ、繰り上げ法要が普及しました。
四十九日法要
四十九日法要は、故人が亡くなった日から49日目に行われる法要です。この日は故人の霊の行先が決まる重要な日とされ、特に重要視されています。そのため、四十九日法要の際に納骨を行うことが多いです。
また、この四十九日法要の日を境に忌明けとなり、慶事や神社への参拝を控えた方がいいとされる忌中が終わります。
年忌法要
年忌法要は、故人の命日から一定の年数ごとに行われる法要です。故人を偲び、冥福を祈ります。年忌法要には、一周忌、三回忌、七回忌などがあります。
一周忌
一周忌は、故人が亡くなってから満1年目に行われる法要です。初めての年忌法要であり、 遺族や親族、親しかった知人・友人などが集まって故人を偲びます。なお、一周忌を迎えると喪が明けるとされています。
三回忌
三回忌は、故人が亡くなってから満2年目に行われる法要です。「回忌」は数え年で数えるため、一周忌の翌年が三回忌となります。一周忌と同様に、遺族や親族、親しかった知人・友人が集まって故人を偲びます。
七回忌~二十七回忌
七回忌以降の年忌法要は、次の通りです。これらの法要は、 遺族のみで行われます。
- 七回忌:満6年目
- 十三回忌:満12年目
- 十七回忌:満16年目
- 二十三回忌:満22年目
- 二十七回忌:満26年目
三十三回忌
三十三回忌は、故人が亡くなってから満32年目に行われる法要です。七回忌~二十七回忌と同じように、遺族のみで行われます。
一般的に、三十三回忌をもって弔い上げとすることが多いです。弔い上げとは、故人の供養を一段落させることです。その後は、先祖代々の霊として祀られるようになります。ただし、地域や宗派によっては、五十回忌や百回忌を行う場合もあります。
法要の準備
法要を滞りなく行うためには、事前の準備が重要です。 遺族や親族が集まる大切な機会なので、余裕を持って準備を進めましょう。
日程調整
法要の日程は、参列者や僧侶の都合を考慮して決定します。法要は基本的に祥月命日(故人が亡くなった日と同じ月日)に行われますが、平日だと集まることが難しいでしょう。このような場合、祥月命日の前の土日に行われることが多いです。
会場の手配
法要の会場は、自宅、寺院、斎場、ホテルなどさまざまです。会場の手配では、参加人数やアクセス、予算などを考えましょう。法要の会場と別の場所で会食を行う場合、会食場所の予約も必要です。
この際、法要の場にふさわしくない華やかな料理が出ないよう、法要のための予約であることを伝えましょう。斎場やホテルだと、法要と会食を同じ場所でできて便利です。
お寺への連絡・手配
僧侶に読経を依頼する場合は、事前に寺院に連絡し、日程や読経の依頼などを相談しましょう。菩提寺がある場合は菩提寺に依頼し、先方のスケジュールを踏まえて日程を決めます。菩提寺がない場合は葬儀社に日程の希望を伝え、僧侶を派遣してもらうといいでしょう。
案内状の送付
法要の日程や場所が決まったら、親族や知人・友人などの招待する相手に案内状を送付します。案内状の送付では、法要の日時、場所、施主の名前、返信の要否などを記載します。返信が必要な場合は、返信期日も明記しましょう。
この返信で最終的な参加者数が決まります。参加者数が確定したら、会食会場に再度連絡を取り、人数を伝えましょう。
引き出物の手配
引き出物は、法要に参列した人へのお礼の品です。参列者の人数に合わせて適切な数を用意し、掛け紙や表書きなどの準備もしなければなりません。引き出物は食品や日用品などの消耗品を選びましょう。
お供えの手配
お供えは、故人の霊前にお供えするものです。お花、果物、お菓子など、故人が好きだったものや季節のものなどを選びます。お供え物には、宗派や地域の慣習などもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
法要にかかる費用
法要を執り行うにあたっては、さまざまな費用が発生します。これらの費用は、故人の供養を滞りなく行い、 遺族や親族との絆を深めるために必要なものです。
お布施
お布施は、読経などの供養をしていただいた僧侶へのお礼として渡すお金です。法要の種類(初七日、四十九日、一周忌など)や地域、寺院によって金額は異なります。
お布施の金額目安は、一周忌までで3万~5万円、三回忌以降は1万~5万円です。四十七日法要で納骨を行う場合は、6万~10万円を目安に包みましょう。三十三回忌または五十回忌など、弔い上げをする際は、5万~10万円が目安になります。
ただし、これらはあくまで目安です。寺院によって異なる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
御車代
御車代は、法要のために寺院から法要会場へ出向いてくれた僧侶に、交通費として渡すお金です。僧侶が公共交通機関を利用した場合の運賃や、自家用車で来た場合のガソリン代などを考慮して渡します。
御車代の金額目安は、一般的には5千円~1万円ほどです。なお、施主側で僧侶を送迎する場合は必要ありません。
御膳料
御膳料は、法要後の会食に僧侶が参加しない場合に、会食代として渡すお金です。僧侶が会食を辞退した場合や、会食自体を行わない場合に用意します。
御膳料の金額目安は、一般的には5千円~1万円ほどです。会食で提供する料理の内容やグレードに合わせて金額を調整しても良いでしょう。
お布施や御車代の渡し方
お布施や御車代、御膳料はそれぞれ別の袋に入れて渡しましょう。お布施は僧侶への感謝を表すお金、御車代や御膳料は経費や報酬といった意味合いのあるお金であり、意味合いが異なるためです。
これらのお金は次に説明する方法で丁寧に包み、袱紗(ふくさ)か切手盆に乗せて渡しましょう。
お布施の包み方
お布施は白無地の封筒か奉書紙に包み、表書きは中央上部に「御布施」、下に施主の氏名を書きます。裏面には金額(旧字体)、住所、氏名を記入します。
御車代・御膳料の包み方
御車代・御膳料は白無地の封筒に包み、表書きはそれぞれ「御車代」「御膳料」とし、下に施主の氏名を書きます。裏面には金額、住所、氏名を記入します。
封筒の書き方
お布施や御車代、御膳料などを入れる封筒は、香典で使う薄墨ではなく通常の黒い墨で書きましょう。また、金額は旧字体の漢数字で、「金〇〇圓也」と書きます。たとえば金額が3万円なら、「金参万圓也」と書きます。
法要のマナー
法要は、故人を偲び、冥福を祈る大切な儀式です。 故人を偲ぶとともに、 遺族や親族との絆を深める場でもあります。参列する際は、故人と 遺族や親族への敬意を払うために、マナーを守りましょう。
招待されたら基本的に出席する
法要に招待された場合は、できる限り出席するのがマナーです。 遺族や親族から招待されたということは、あなたに故人を偲んでほしい、 遺族や親族と共に故人を供養してほしいということです。特別な事情がない限り、出席するようにしましょう。
どうしても都合が悪く欠席する場合は、できるだけ早く施主に連絡し、欠席の理由を丁寧に伝えましょう。その際、お詫びの言葉とともに、香典(現金または供物)を送るなどの配慮をすると、より丁寧です。
香典の金額目安
香典は、故人の霊前にお供えする金銭です。香典の金額は、故人との関係性や自身の年齢、地域の慣習などによって異なります。以下は一般的な目安です。
関係性 | 金額目安 |
故人が両親 | ~5万円 |
親族 | ~3万円 |
友人 | 5,000~1万円 |
会社関係者 | 5,000~1万円 |
香典の金額目安
また、法要後の会食に招待されている場合は、上記の金額に加えて、会食の費用を考慮した金額を包むのが一般的です。
香典を入れる香典袋の書き方や香典の渡し方など、基本的なマナーはこちらの記事で解説しています。
葬儀で必要な香典とは?相場や書き方、包み方など、マナーを徹底解説
法要の服装
法要における基本的な服装マナーとして、三回忌までは喪服を着用し、七回忌以降は平服を着用するのが一般的です。ただし、施主から「平服で」と案内があった場合は、三回忌まででも平服で参列して問題ありません。ここでいう平服とは、普段着ではなく、略喪服と呼ばれる落ち着いた服装を指します。
男性の服装
男性の場合は、三回忌までは黒のブラックスーツに白のワイシャツ、黒のネクタイ、黒の靴下、黒の革靴を着用するのが基本です。ネクタイピンやカフスボタンなどの装飾品は控え、光沢のある素材や派手なデザインのものは避けるようにしましょう。七回忌以降は、紺やグレーなどのダークスーツに地味なネクタイを合わせるなど、落ち着いた服装であれば問題ありません。
女性の服装
女性の場合は、三回忌までは黒のワンピースやアンサンブル、または黒のスーツなどを着用します。ストッキングも黒を着用し、アクセサリーは真珠の一連ネックレスなど、控えめなものを選びます。メイクも派手なものは避け、落ち着いた印象になるように心がけましょう。七回忌以降は、黒、紺、グレーなどの落ち着いた色のワンピースやスーツなどを着用します。
子どもの服装
子どもの場合は、学生服があれば学生服を着用します。学生服がない場合は、黒、紺、グレーなどの地味な色の服装を選びましょう。男の子は白いシャツに黒または紺のズボン、女の子は白いブラウスに黒または紺のスカートやワンピースなどが適切です。派手な色や柄の服、キャラクターものなどは避けましょう。
早めの準備でより良い供養ができる法要を
法要は、亡くなった方の冥福を祈り、 遺族や親族が集まって故人を偲ぶ大切な儀式です。故人の霊を慰め、 遺族や親族との絆を深めることで、故人の供養につながります。故人を偲ぶ心はもちろん大切ですが、法要を滞りなく行うためには、事前の準備が欠かせません。
法要の準備では、日程や場所の決定、僧侶への依頼、 遺族や親族への連絡、会食の手配など、さまざまなことを行う必要があり、ある程度の期間を要します。法要の準備は、早ければ早いほど余裕を持って進められるでしょう。
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