忌引き休暇とは、近親者が亡くなった際に取得できる休暇のことです。この記事では、忌引き休暇の日数や給料、申請方法などを解説。よくある質問にも答えます。身内に不幸があった方や、企業の制度について知りたい方はぜひお読みください。
忌引き休暇とは、近親者が亡くなった際に、お通夜や葬儀などのために取得できる休暇のことです。お通夜や葬儀の準備をするため、大事な人とのお別れをするための、大切な時間となります。
しかし、忌引き休暇の給与や日数は会社によって異なるため、「自分の会社はどうなっているのだろう?」「どのように申請すればいいの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
この記事では、忌引き休暇の基本的な知識や取得する際の手続きなどについて解説。よくある質問にも答えます。身内に不幸があった方、いざという時のために備えたい方は、ぜひ最後までお読みください。
忌引き休暇とは
忌引き休暇とは、近親者が亡くなった際に、お通夜や葬儀などの弔事のために取得できる休暇のことです。大切な人とのお別れの時間を過ごし、心身を整えるために設けられています。
なお、名称は企業によって異なります。喪に服す休暇という意味で「服喪休暇」としている企業、結婚式などの慶事と弔辞をまとめて「慶弔休暇」としている企業などがあります。
忌引き休暇は法律上の休暇ではない
忌引き休暇は、労働基準法などの法律で定められた休暇ではありません。そのため、企業によっては忌引き休暇の制度がない場合もあります。
給料の有無は企業ごとに異なる
忌引き休暇中の給料の有無は、企業の就業規則によって異なります。有給の場合もあれば、無給の場合もあるため、事前に確認しましょう。
忌引き休暇の日数目安
忌引き休暇の日数は、本人と故人との続柄によって異なります。法律で定められた休暇ではないため、日数に明確な決まりはありません。しかし、おおまかな目安はあります。日数の目安は次の表のとおりです。
故人との関係性 | 忌引き日数の目安 |
父母 | 7日 |
配偶者 | 10日 |
子 | 3日~7日 |
祖父母 | 3日 |
兄弟姉妹 | 3日 |
配偶者の父母 | 3日 |
叔父叔母、甥姪、孫 | 1日 |
忌引き休暇の日数目安
忌引き休暇が出るのは一般的に三親等まで
一般的に、忌引き休暇が認められるのは三親等までです。親等とは、親族関係の遠近を表す単位のこと。親等の数え方は次の表のとおりです。
親等 | 具体的な続柄 |
一親等 | 配偶者とその父母、父母とその配偶者、子とその配偶者 |
二親等 | 兄弟姉妹、配偶者の兄弟姉妹、祖父母、配偶者の祖父母、孫とその配偶者 |
三親等 | 曽祖父母、叔父叔母(伯父伯母)とその配偶者、甥姪 |
親等ごとの具体的な関係性
表のとおり、血縁が近いほど休暇の日数が長くなる傾向にあります。
なお、表にない続柄の相手でも、企業によっては忌引き休暇の対象としていることもあります。対象外でも有給で対応できることもあるため、悩んだらまずは直属の上司に相談しましょう。
忌引き休暇を取る方法
忌引き休暇を取得する際は、会社の規定に従って手続きを行う必要があります。スムーズに休暇を取得し、周囲に迷惑をかけないように配慮しましょう。
休暇申請に必要な書類
多くの企業では、会葬礼状や死亡診断書などの書類の提出を求められます。企業によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
直属の上司に相談する
忌引き休暇の申請方法も、申請に必要な書類も、企業により異なります。まずは直属の上司に、亡くなった方との続柄や葬儀の日程などを伝えて相談しましょう。
このような相談はメールではなく、電話や対面でするのがマナーです。ただし、早朝や深夜などで電話連絡が難しいなら、まずはメールで事情を伝え、その後に電話や対面で相談すると良いでしょう。
はじめに口頭で伝える場合、後でメールでも連絡すると確実です。
メール連絡する場合の例文
件名:忌引き休暇取得のお願い
〇〇様
お疲れ様です。
私事で大変恐縮ですが、この度、(続柄)の(名前)が逝去いたしました。
つきましては、下記日程で忌引き休暇を取得したく、連絡いたしました。
・休暇期間:〇月〇日~〇月〇日
・葬儀日程:〇月〇日 通夜、〇月〇日 告別式
ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
最低限の引き継ぎをする
忌引き休暇中は、会社側もあなたへの連絡を極力控えようとするでしょう。そのため、休暇中の仕事に就いて、最低限の引き継ぎをしましょう。緊急時の連絡先を伝えておくことも大切です。
休暇明けに挨拶をする
休暇明けには、上司や同僚に挨拶をしましょう。休んだことへのお詫びと、サポートへの感謝の気持ちを伝えます。
【例文1】
この度は、忌引き休暇をいただきありがとうございました。急なお休みでご迷惑をおかけして申し訳ありません。おかげさまで、無事に葬儀を終えることができました。本日より、また業務に励みますので、よろしくお願いいたします。
【例文2】
忌引き休暇中は、色々とご配慮いただきありがとうございました。急なお休みでご迷惑をおかけしましたが、皆さまのおかげで心置きなく故人を見送ることができました。今日からまた、気持ちを新たに頑張りますので、ご指導よろしくお願いいたします。
忌引き休暇に関するよくある質問
忌引き休暇について、よくある質問とその回答をまとめました。制度は会社によって異なる場合があるため、詳細は就業規則を確認しましょう。
土日祝日が忌引き休暇と被る場合は?
土日祝日が忌引き休暇と被る場合の扱いは、企業によって異なります。休暇日数に含む場合もあれば、含まない場合もあるため、確認が必要です。
忌引き休暇中の業務連絡は?
緊急の場合を除き、忌引き休暇中の業務連絡は控えるのがマナーです。会社側もむやみには連絡してこないでしょう。ただ、緊急の連絡がくる場合もあるので、電話やメールに気付けるようにはしておきましょう。
忌引き休暇の制度がない場合は?
まずは直属の上司に相談しましょう。忌引き休暇の制度がない場合でも、有給休暇を利用できることがあります。
なお、有給休暇は法律で定められた休暇のため、どの会社にもあります。雇用形態も関係なく、日数は勤務日数により変動します。会社側は基本的に有給休暇の利用を拒否できないため、もしも直属の上司に拒否された場合は、まずは人事部やコンプライアンス窓口に相談すると良いでしょう。
忌引き休暇の有無や日数は会社により異なる
忌引き休暇は、法律で定められた休暇ではありません。そのため、休暇の有無や給料、日数などは会社によって異なります。
まずは直属の上司に相談し、就業規則を確認しましょう。自身の会社の制度を把握し、正しい方法で手続きを進めることが大切です。
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