霊安室とは、亡くなった方のご遺体を一時的に安置するための場所です。本記事では、霊安室の役割や種類、安置先の選び方、費用の目安を解説します。搬送先や安置場所に迷っている方、霊安室でのマナーや移動の流れを知りたい方におすすめです。
霊安室とは、亡くなった方のご遺体を一時的に安置するための場所です。病院や警察署などで死亡確認が行われたあと、次の安置先へ移るまで、故人を静かにお預かりする役割があります。
大切な方が亡くなった直後は、気持ちの整理がつかないまま、搬送や安置の判断を迫られることも少なくありません。霊安室とはどのような場所なのか、何に気を付ければよいのかがわからず、不安を感じている方も多いでしょう。
本記事では、霊安室の役割や種類、訪れる際のマナー、最終的な安置場所の選び方、費用の目安までわかりやすく解説します。病院や警察署からの搬送を控えている方、故人と落ち着いて最期の時間を過ごせる安置先を探している方は、ぜひ参考にしてください。
霊安室とは
霊安室とは、亡くなった方のご遺体を一時的に安置するための部屋です。病院や警察署では「霊安室」、葬儀施設では「安置室」と呼ばれることもありますが、役割は同じです。搬送先や葬儀の準備が整うまで、ご遺体を静かにお預かりする場所として使われます。
霊安室では、ご遺体の状態を保ちやすいように温度管理が行われることが多く、家族が故人と対面する場にもなります。
ただし、病院や警察署の霊安室は長く過ごすための場所ではありません。最終的には自宅や葬儀社の安置室など、今後の安置先を決めて移動する流れが一般的です。
ご遺体を一時的に安置する3つの霊安室
ご遺体を一時的に安置する霊安室には、病院、警察署、火葬場に設けられたものがあります。いずれの霊安室も長く過ごすための場所ではなく、次の安置先や必要な手続きが整うまで、ご遺体を一時的にお預かりするための場所です。
病院の霊安室
病院の霊安室は、病院で亡くなった方のご遺体を一時的に安置する場所です。死亡確認のあと、家族が葬儀社や搬送先を決めるまでの間に利用されることが多く、最初に案内される霊安室といえるでしょう。
病院の霊安室は、長時間滞在したり、家族だけでゆっくり過ごしたりすることを前提にした場所ではありません。一定時間が過ぎると搬送を求められることが多いため、自宅や葬儀社の安置室など、次の安置場所を早めに決める必要があります。
警察署の霊安室
警察署の霊安室(死体安置所)は、事件性の確認が必要なケースや、自宅外で亡くなったケースなどで使われることがあります。突然のことで家族が動揺している中でも、警察による確認や必要な手続きが進められ、その間はご遺体が警察署内で安置されます。
警察署の霊安室では、病院で亡くなった場合とは流れが異なるため、引き取りまでに時間がかかることもあります。家族は警察の案内に沿って手続きを進め、引き取りの許可が出たあとに、葬儀社などを通じて最終的な安置場所へ搬送する流れです。
火葬場の霊安室
火葬場の霊安室は、火葬までの短い時間、ご遺体を一時的に安置するための場所です。火葬の日程まで時間がある場合や、火葬場に併設された施設で一時的に預かる必要がある場合に利用されます。
火葬場の霊安室は、あくまで火葬を前提とした一時的な安置場所です。面会の可否や利用時間には施設ごとの決まりがあるため、利用を考える場合は、事前に火葬場や葬儀社へ確認しておくことが欠かせません。
霊安室でのマナー
霊安室では、故人への敬意と周囲への配慮を大切にしましょう。落ち着いて行動し、迷う場面では病院や施設の担当者に確認しながら対応すると安心です。
写真撮影やお顔の白布(しらふ)を外すときは確認してから
霊安室で写真を撮ったり、故人の顔を覆う布を外したりするときは、必ず事前に担当者へ確認してください。施設ごとに決まりが異なり、ご遺体の状態によっては控えた方がよい場合もあります。
家族として自然にしたくなる行動でも、自己判断で進めない姿勢が大切です。故人に失礼のない形でお別れするためにも、まず確認することを心がけましょう。
服装は地味な色合いの普段着で駆けつけてOK
訃報を受けてすぐに霊安室へ向かう場合は、普段着のままでも問題ありません。まず優先したいのは、故人のもとへ早く駆けつけることです。
ただし、派手な色柄の服や露出の多い服装は避けた方が無難でしょう。落ち着いた服装を意識すると、場の雰囲気にもなじみやすくなります。
香典は持参しない
霊安室へ行く段階では、香典を持参しないのが一般的です。香典はお通夜や葬儀で渡すものなので、霊安室で渡そうとしなくて大丈夫です。
霊安室は、あくまでご遺体を一時的に安置する場所です。香典の準備よりも、故人との対面や今後の流れの確認を優先するとよいでしょう。
ご遺体を安置し、最期の別れを過ごす場所
ご遺体の安置場所には、自宅、葬儀社の霊安室、遺体安置専用施設などがあります。どの場所にも特徴があるため、面会のしやすさや費用、家族の負担を踏まえて選ぶことが大切です。
自宅
自宅安置は、故人をご自宅へお連れし、家族のそばで過ごす方法です。住み慣れた場所で静かに寄り添えるため、家族だけで落ち着いてお別れの時間を持ちやすい点が大きなメリットでしょう。
一方で、自宅安置には布団を敷く場所や室温管理の工夫が必要です。マンションの搬入動線が狭い場合や、近隣への配慮が気になる場合は、負担を感じることもあります。
自宅安置は、できるだけ故人を身近に感じながら見送りたい家族に向いています。家族の協力が得られ、安置する部屋を確保しやすい家庭であれば、選びやすい方法です。
葬儀社の安置室(霊安室)
葬儀社の施設にある専用の部屋は、一般的に「安置室」と呼ばれます。病院の霊安室と違い、ご遺体を適切な環境で長期間預かるための設備が整っています。搬送から安置、その後の打ち合わせまでを一括で進めやすいため、家族の負担を抑えやすいメリットがあります。
ただし、葬儀社の安置室には面会時間が決まっていることがあります。安置料がかかるほか、施設によっては家族が長時間付き添えない場合もあるため、事前確認が欠かせません。
葬儀社の安置室は、自宅安置が難しい家族や、安置後の対応をまとめて任せたい家族に適しています。
遺体安置専用施設(遺体ホテルなど)
遺体安置専用施設は、ご遺体の預かりに特化した民間の施設です。近年では「遺体ホテル」とも呼ばれ、火葬待ちが長い地域や、自宅での安置が難しい場合に多く利用されています。
ただし、施設によっては面会が予約制で、付き添いができない場合もあるため、利用条件の確認が必要です。
安置場所を早急に確保したい家族や、自宅での安置が難しい家族に適しています。
病院や警察署の霊安室から最終的な安置場所に移動する流れ
病院や警察署の霊安室から最終的な安置場所へ移るまでには、いくつかの手順があります。あらかじめ流れを知っておくと、気持ちが落ち着かない場面でも対応しやすくなるでしょう。
死亡確認
病院で亡くなった場合は、医師が死亡を確認し、その時点から必要な手続きが始まります。警察が関わるケースでは、検視や検案が行われたうえで、家族への引き渡しに進む流れです。
末期の水を取る
末期の水は、亡くなった直後に家族が故人の唇を水で湿らせる別れの儀式です。すべてのケースで必ず行うものではありませんが、案内があれば落ち着いて行えば問題ありません。
エンゼルケア・清拭
エンゼルケアは、看護師などがご遺体を整える死後の処置です。身体を拭く清拭や身支度が行われ、故人が安らかな姿で家族と対面できるように整えられます。
死亡診断書の受け取り
病院で亡くなった場合は死亡診断書を受け取り、警察が関わる場合は死体検案書が交付されます。どちらの書類も火葬や各種手続きに必要になるため、内容を確認して大切に保管しましょう。
安置場所の決定
必要書類の受け取りと並行して、次にどこへ安置するかを決めます。自宅、葬儀社の安置室、民間の安置施設などから、面会のしやすさや費用を踏まえて選びましょう。
寝台車の手配
安置場所が決まったら、ご遺体を搬送する寝台車を手配します。多くの場合は葬儀社に依頼しますが、搬送のみを行う業者へ頼む方法もあります。
移動・安置
寝台車で安置先へ移動したあとは、ご遺体を安置し、必要に応じて冷却処置を行います。安置が終わると、家族は故人との時間を過ごしながら、その後の葬儀や火葬の準備へ進む流れです。
ご遺体の安置にかかる費用
ご遺体の安置にかかる費用は、どこに安置するかで大きく変わります。病院や警察署の霊安室は原則無料のことが多い一方で、葬儀社の安置室や民間施設では日数に応じて料金がかかる仕組みです。
火葬場の霊安室は公営施設が多く、数百円から数千円程度で利用できる例も見られます。次の表の金額はあくまで目安であり、搬送料やドライアイス代、面会料が別途加算される場合があります。
| 安置場所 | 費用目安 | 備考 |
| 病院の霊安室 | 原則0円 | 一時的な安置が前提で、早めの搬送を求められることが一般的です。 |
| 警察署の霊安室 | 原則0円 | 霊安室の使用料はかからないのが一般的です。 |
| 火葬場の霊安室 | 500円〜4,000円程度/日 | 公営施設では数百円〜数千円で利用できる例が多く見られます。 |
| 自宅 | ドライアイス代・枕飾り費用等で1日1.5万〜3万円程度 | 使用料はかかりませんが、ドライアイス代や搬送費、枕飾りの費用などが必要です。 |
| 葬儀社の霊安室(安置室) | 5,000円〜3万円程度/日 | 施設使用料に加えて、ドライアイス代などが別にかかることがあります。 |
| 民間の安置施設 | 5,000円〜1万円程度/日 | 面会方法や設備内容によって料金差が出やすい安置場所です。 |
| 遺体ホテル | 1万円〜2万円程度/日 | 冷蔵安置や個室安置など、設備や面会条件で料金が変わります。 |
ご遺体安置の費用目安
葬儀社の霊安室にもいろいろある
葬儀社の霊安室といっても、設備や過ごし方は1つではありません。面会のしやすさや個室の有無、家族が付き添えるかどうかによって使い勝手が変わるため、特徴を知ったうえで選ぶことが大切です。
ロッカー型からベッドで過ごせる個室型まで
葬儀社の霊安室には、限られた時間だけ安置するロッカー型もあれば、故人をベッドに寝かせて安置できる個室型もあります。個室型は家族だけで静かに面会しやすく、周囲を気にせずお別れの時間を取りやすい点がメリットです。
一方で、設備が整った個室型は費用が高くなりやすく、利用できる時間や面会人数に制限が設けられていることもあります。ロッカー型は費用を抑えやすい反面、ゆっくり付き添うことには向いていません。
費用を抑えながら安置場所を確保したい家族には、ロッカー型が選びやすいでしょう。故人のそばで落ち着いて過ごしたい家族には、個室型の霊安室が向いています。
仮眠ができ、故人と一緒に過ごせるところも
葬儀社の霊安室のなかには、ソファや和室が備えられ、家族が仮眠を取りながら故人と一緒に過ごせる施設もあります。搬送直後の慌ただしい時間でも家族が離れずに寄り添いやすく、最期の時間を大切にしたい場合には大きな安心につながります。
ただし、付き添いができる霊安室は数が限られ、利用料金も高めになりやすい傾向があります。仮眠ができるといっても宿泊施設とは異なるため、利用時間や設備内容を事前に確かめることが欠かせません。
できるだけ故人のそばで過ごしたい家族や、遠方の親族が集まるまで見守りたい家族には適した安置場所です。反対に、短時間の面会だけで十分な場合は、一般的な安置室でも困らないかもしれません。
あんしん祭典の霊安室は、ゆっくりとお別れできるプライベート空間
あんしん祭典では個別で利用できる安置室を備え、プライベートな空間でお線香を上げながら、故人とゆっくり最後の時間を過ごせます。清潔感のある安置室で、24時間365日対応が可能です。
もちろん、ご遺体のお迎え・搬送でも、迅速な対応と丁寧さを大切にしています。経験豊富なスタッフが24時間体制で対応し、病院やご自宅などにすぐにお迎えに伺います。
病院や警察署から早めの搬送が必要になったときは、安置できるかどうかだけでなく、家族が落ち着いてお別れできる環境かどうかまで確認することが大切です。
故人のそばで静かに過ごしたい方や、自宅安置が難しく個別の安置室を探している方は、ぜひあんしん祭典までご相談ください。
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