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葬儀辞典

家族葬で香典を包むのはどこまでの親族?包まないケースや金額目安、マナー

マナー

家族葬では、三親等以内の親族が香典を包むのが基本的なマナーです。ただし、遺族が香典を辞退している場合や、故人と同居していた場合など、親族であっても香典を包まないほうがよいケースもあります。

家族葬は小規模な葬儀だからこそ、「香典を包むべきか」「金額はいくらが適切か」と判断に迷う方も多いでしょう。

本記事では、家族葬で香典を包む親族の範囲と、包まないケースを詳しく解説します。香典の目安額や基本的なマナーについても解説しているため、家族葬への参列を控えている方や、香典の準備に不安を感じている方はぜひ参考にしてください。

家族葬で香典を包む親族の範囲は「三親等」までが目安

家族葬は、近しい身内だけで故人を見送る小規模な葬儀形式です。参列する親族の範囲も限られるため、「香典を包むべきかどうか」で迷う方も少なくありません。一般的な目安として、三親等以内の親族であれば香典を持参するのが基本です。

三親等以内に該当するのは、次のような親族です。

これらの関係にある親族が家族葬に参列する場合は、香典を用意しておくのが一般的なマナーです。

ただし、三親等という基準はあくまで目安であり、地域の慣習や家族の意向によって異なる場合があります。事前に喪主や遺族に確認しておくと、判断に迷わずに済むでしょう。

三親等を超える場合も、参列時は香典を持参するのが一般的

四親等以上の親族、たとえばいとこ(四親等)などでも、家族葬に参列することはあるでしょう。家族葬に参列する場合、三親等を超えていても香典を持参するのが一般的なマナーです。

ただし、参列の案内を受けていない四親等以上の親族については、無理に香典を贈ったり、参列したりすることは控えたほうが無難です。

親族でも香典を包まない4つのケース

三親等以内の親族であっても、状況によっては香典を包まないほうがよいケースがあります。次の4つの状況に当てはまる場合は、無理に香典を用意する必要はありません。

遺族が香典を辞退している

家族葬では、遺族が事前に「香典辞退」の意思を示していることがあります。案内状や連絡の中に「香典はご辞退申し上げます」といった文言がある場合は、親族であっても香典を持参しないのが礼儀です。

遺族が香典を辞退する理由はさまざまですが、「返礼品の手配を省きたい」「金銭的なやり取りを極力避けたい」といった意向が背景にあることも。辞退の意思が明示されているにもかかわらず香典を渡してしまうと、かえって遺族に気を遣わせてしまう可能性があるため、遺族の意向を尊重することが大切です。

自分が喪主または施主

喪主や施主は、葬儀全体を取り仕切る立場にあります。葬儀費用を負担する役割を担っているため、改めて香典を包む必要はないと考えるのが一般的です。

喪主と施主が異なる場合(喪主は配偶者、施主は費用を負担する子どものような場合)でも、施主として費用を出している立場であれば、香典は不要です。

亡くなった方と同居していた

故人と同居していた親族は、生活費や日常的なサポートを通じてすでに家計上の貢献をしている関係です。また、遺族として香典を受け取る側の立場でもあります。そのため、香典を包まなくても失礼にあたりません。

未成年・学生など収入がない場合

未成年や学生など、自分自身に収入がない場合は、香典を包まなくても問題ありません。香典はあくまで自分の意思と経済力をもって包むものであり、収入のない立場の方に対して強制されるものではありません。

ただし、社会人として就職した後に親族の葬儀に参列する場合は、たとえ年齢が若くても香典を用意するのが一般的なマナーとなります。学生から社会人への移行を機に、香典のマナーも意識しておくと安心です。

親族が包む香典の目安額

香典の金額は、相手との関係性や自分の年齢によって変わります。金額の目安は次のとおりです。

20代30代40代~
親族両親3万~10万円5万~10万円
義理の両親3万~5万円10万円
祖父母1万円1万~3万円3万~5万円
兄弟・姉妹3万~5万円5万円
叔父・叔母1万円1万~3万円
いとこ(従姉妹など)・その他の親族3,000~1万円3,000~2万円

香典の金額目安

ただし、これはあくまでも目安です。地域や親族の慣習によって変わることもあります。不安な方は親族や葬儀社に相談するとよいでしょう。

家族葬に参列しないが香典を渡したい場合は、現金書留で郵送できる

家族葬は参列者を限定した葬儀であるため、親族であっても参列を辞退するよう求められることがあります。そのような場合でも、故人への弔意を伝えたいときは、香典を現金書留で郵送する方法があります。

郵送する際は、香典袋にお札を入れた状態で現金書留用の封筒に入れて送りましょう。お悔やみの言葉を添えた送り状を同封すると丁寧です。遺族から参列を求められたができなかった場合は、お詫びの言葉も一言添えるとよいでしょう。

現金をそのまま封筒に入れて送ることは法律(郵便法)により認められていないため、必ず現金書留を利用してください。現金書留の封筒は郵便局の窓口で入手でき、送料は通常の郵便料金に加えて現金書留の加算料金がかかります。

郵送するタイミングは、できるだけ早い方が望ましいです。葬儀場に送る場合はお通夜や葬儀の当日に届くように日付指定しましょう。ただし、葬儀場に直接届けても良いかは確認が必要です。

そうでない場合は、喪主の自宅を宛先にし、葬儀後のなるべく早い時期に送りましょう。

香典の基本的なマナー

香典にはさまざまなマナーがあり、細かいルールを知らずにいると、思わぬ失礼につながることがあります。ここでは、香典の準備から渡し方まで、基本的なマナーを順を追って解説します。

筆記具の選び方

香典袋への記入には、薄墨の筆ペンを使うのが一般的です。薄墨を使う理由は、「悲しみの涙で墨が薄まった」という気持ちを表すためとされています。

ただし、薄墨の筆ペンが手元にない場合は、通常の黒墨の筆ペンやサインペンで代用しても失礼にはあたりません。ボールペンや鉛筆は略式の印象を与えるため、避けましょう。

香典袋の選び方

香典袋は、包む金額や宗教・宗派に合わせて選ぶことが大切です。仏式の葬儀では、蓮の花が印刷された香典袋が広く使われています。宗教が不明な場合や神式・キリスト教式の場合は、白無地や花柄のない水引付きの袋を選ぶと幅広く対応できるでしょう。

香典袋のデザインは金額に応じて変わります。次の画像と表を参考に、金額に合うものを選びましょう。

金額香典袋の種類
3,000~5,000円(一般参列者)水引が印刷されているもの
1万~2万円白無地の封筒に黒白の水引
3万~5万円白無地の封筒に白黒または双銀の水引
6万円~10万円未満中金封の封筒に双銀の水引
10万円以上大金封の封筒に双銀の水引
和紙製の香典袋に双銀の水引

金額ごとの香典袋の選び方

表書きの書き方

香典袋の表書きは、宗教・宗派によって書き方が異なります。次の表を参考に、宗教・宗派に適した表書きを選びましょう。

宗教表書き
仏教・御霊前
・御香料
・御香奠 など
※浄土真宗は御霊前ではなく御仏前
神道・御霊前
・御玉串料
・御榊料
・御神饌料 など
キリスト教(カトリック)・御霊前
・御花料
・献花料
・御ミサ料 など
キリスト教(プロテスタント)・御花料
・忌慰料
・献花料 など
※「御霊前」は使わないのが一般的です
無宗教・御香典
・御香料
・御霊前
・御供料 など

宗教・宗派ごとの表書き

宗教・宗派ごとの表書き

宗派が不明な場合は、どの宗教にも対応できる「御香典」と書いておくと安心です。

表書きの下段には、香典を包む自分の氏名をフルネームで記入します。夫婦連名の場合は、右側に夫の氏名、左側に妻の名前のみを書くのが一般的です。

内袋の書き方

内袋の表面中央には、包んだ金額を旧字体の漢数字で記入します。「金参萬圓也」のように、旧漢数字の大字で書きましょう。ただし、最近では「也」を省略しても失礼にはあたらないとされています。

旧漢数字の書き方は、次の表を参考にしてください。

数字旧漢数字

旧漢数字の書き方

内袋の裏面には、自分の住所と氏名を記入します。遺族が香典返しを送る際の宛先として使われるため、読みやすい字で丁寧に書きましょう。

お札の選び方

香典に包むお札は、新札を避けるのがマナーです。新札はあらかじめ用意していたという印象を与え、「死を予期していた」と受け取られるためです。手元に新札しかない場合は、一度折り目をつけてから包むようにしましょう。

お札の入れ方

お札を内袋に入れる際は、肖像画のある面が裏向き(内袋の裏面側)になるように揃えて入れます。また、封筒の底の方に肖像画がくるよう、上下も揃えます。

袱紗(ふくさ)の包み方

香典は、袱紗(ふくさ)に包んで持参するのがマナーです。袱紗の色は、紺・グレー・紫・緑など落ち着いた寒色系を選びます。慶事・弔事どちらにも使える紫は特に便利でしょう。

袱紗の包み方は次のとおりです。

  1. 上から見てひし形になるよう、袱紗を裏向きにして置く
  2. 袱紗の右角を持ち、香典袋の左端に合わせて中央に折る
  3. 同じように、下、上の順に上下を折る
  4. 同じように左角を持ち袱紗を折り、右端にはみ出した部分を裏面に折り込む

香典の渡し方

香典は、受付で記帳を済ませた後に渡します。渡す際の作法は次のとおりです。

  1. 受付で「この度は誠にご愁傷様でございました」とお悔やみの言葉を述べる
  2. 袱紗から香典袋を取り出し、袱紗を手早く畳む
  3. 畳んだ袱紗の上に香典袋を乗せ、相手から見て文字が読める向きで差し出す
  4. 「どうぞご霊前にお供えください」のように、一言を添えて香典を渡す

家族葬では三親等までの親族が香典を包む

家族葬における香典は、「三親等以内の親族が包む」というのが大きな目安です。

ただし、親族間の慣習や故人との関係性によっても異なるため、事前に親族間で相談して決めるのが最も確実でしょう。また、遺族が香典を辞退している場合や、自分が喪主・施主を務める場合、故人と同居していた場合などは、香典を包まなくても失礼にはあたりません。収入のない未成年や学生についても同様です。

香典を包む際は、薄墨の筆ペンでの記入や袱紗への包み方など、細かなマナーを押さえておくことが大切です。参列できない場合でも、現金書留での郵送という方法で弔意を伝えられます。

家族葬への参列が近づいている方は、本記事で紹介したマナーをあらためて確認しておくと安心です。香典の準備に不安がある方は、葬儀社のスタッフに相談することも選択肢のひとつです。葬儀のプロに直接確認することで、地域の慣習や宗派に合った対応がわかり、より安心して当日を迎えられます。

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