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葬儀辞典

実の親の家族葬でも香典は基本的に贈る|贈らない4つのケースと金額、マナー

sougi-jitaku 葬儀

実の親が亡くなった際、香典を贈るべきかどうかは、状況によって異なります。基本的には香典を贈るのがマナーですが、贈らないほうがよいケースもあります。

突然の訃報の中で「香典はどうすればいいのだろう」と迷ってしまうのは、決して珍しいことではありません。大切な親を亡くした悲しみの中で、マナーや金額のことまで気を回さなければならないのは、心身ともに負担の大きいことです。

本記事では、実の親の家族葬における香典の基本的な考え方から、贈らないケース、包む金額の目安、表書きや内袋の書き方といったマナーまで解説します。実の親の葬儀を控えている方、香典をどうすべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

家族葬でも、亡くなったのが実の親でも、基本的には香典を贈る

「家族葬だから香典は不要では?」「実の親への香典は必要なの?」と迷う方は少なくありません。結論からいえば、家族葬であっても、亡くなったのが実の親であっても、基本的には香典を贈るのがマナーです。

家族葬は、参列者を家族や親族などの近しい人に限定した葬儀の形式です。規模が小さいぶん「香典は省略してよいのでは」と思うかもしれませんが、葬儀の形式と香典の要否は別の話。家族葬であることは、香典を贈らない理由にはなりません。

実の親への香典についても、同様の考え方が当てはまります。親子間では「水くさい」と感じる方もいるかもしれませんが、香典は故人への弔意と、遺族の経済的な負担を分かち合う意味を持つものです。血縁が近いからこそ、気持ちをかたちにして贈ることが大切といえるでしょう。

ただし、「香典辞退」の案内がある場合や、自分が喪主・施主を務める場合など、香典を贈らないケースもあります。

実の親の家族葬で香典を贈らない4つのケース

実の親の家族葬であっても、状況によっては香典を贈らないほうがよいケースがあります。次の4つに当てはまる場合は、香典を用意する必要はありません。

自分が喪主または施主

葬儀を取り仕切る喪主や、費用を負担する施主を務める場合は、香典を贈る必要はありません。

喪主・施主は葬儀全体の運営や費用負担という形で、すでに故人を送り出す役割を担っているからです。香典はあくまで「遺族の負担を支え合う」ためのものであり、自分自身が喪主・施主であれば、その役割はすでに果たされているといえるでしょう。

香典辞退の案内がある

葬儀の案内状や連絡の中に「香典辞退」の旨が記載されている場合は、香典を持参しないのがマナーです。

家族葬では、遺族の意向として香典を辞退するケースが珍しくありません。辞退の案内があるにもかかわらず香典を渡してしまうと、遺族に気を遣わせたり、返礼品の手配など余計な負担をかけてしまう可能性があります。案内の内容をしっかり確認したうえで、ご遺族様がご葬儀の項目を大切に厳選された結果ですので、その想いを最優先に尊重することが大切です。

自分が未成年の場合

未成年の場合は、香典を用意する必要はありません。香典は「独立した生計を営む大人」が贈るものという考え方が一般的で、未成年は親の扶養下にあるため、香典を出す立場にはないとされています。

成人していても学生で収入がない場合なども、同様に香典は不要と考えてよいでしょう。

亡くなった両親と同居していた場合

亡くなった親と同居していた場合も、香典を贈る必要はありません。同居している家族は「同一の家計」とみなされるため、香典を出す側ではなく、受け取る側(遺族)の立場にあたります。たとえ自分に収入があったとしても、同居の親族であれば香典は不要です。

実の親の香典に包む金額は3万~10万円が目安

香典の金額は相手との関係性や自分の年齢に応じて変わってきます。実の親への香典は、親族や知人・友人への香典と比べて金額が高くなります。目安は次のとおりです。

年代香典の目安
20代3万〜10万円
30代5万〜10万円
40代7万〜10万円
50代10万円以上

実の親への香典の目安額

20代はまだ収入が安定していないケースも多いため、3万円程度から包むとよいでしょう。一方、30〜40代になると社会的・経済的な立場が安定してくるため、包む金額の目安も上がっていきます。50代以上になると、10万円以上が相場です。

ただし、あくまでこれらは目安であり、自分の経済状況や兄弟姉妹と相談して金額を合わせることも大切です。特に兄弟姉妹がいる場合は、香典の金額に大きな差が出ないよう事前に話し合っておくと、後々のトラブルを防げるでしょう。

香典の基本的なマナー

香典の基本的なマナーは、一般葬でも家族葬でも、贈る相手が誰であっても変わりません。ここでは香典の基本的なマナーを簡単に紹介します。

香典は封筒もしくは奉書紙に包む

香典を包む際は、市販の香典袋か、奉書紙を使うのが一般的です。香典袋には水引が印刷されたものから別途水引がついたものまでさまざまな種類がありますが、包む金額によって使い分けるのがマナーとされています。

実の親への香典は金額が大きくなるため、奉書紙(和紙の一種)を使うのが好ましいでしょう。奉書紙での香典の包み方は次のとおりです。

  1. 外袋(一枚紙)の中央に、内袋を裏返して置く
  2. 外袋の右側を折る
  3. 2と同じ幅になるよう、左側を折る
  4. 内袋が折れないように気を付けながら、外袋の下側を折る
  5. 下から余りがはみ出さないように、外袋の上側を折る
  6. 外袋を表向きにし、水引を中央に付ける

奉書紙を使わない場合は、金額に応じて、次のように選びましょう。

金額香典袋の種類
3万~5万円白無地の封筒に黒白または双銀の水引
6万円~10万円未満中金封の封筒に双銀の水引
10万円以上大金封の封筒に双銀の水引和紙製の香典袋に双銀の水引

香典袋の選び方

表書きの書き方

香典袋の表書きは、宗教・宗派によって書き方が異なります。事前に故人の宗教を確認したうえで、適切な表書きを選びましょう。

宗教表書き
仏教・御霊前
・御香料
・御香奠 など
※浄土真宗は御霊前ではなく御仏前
神道・御霊前
・御玉串料
・御榊料
・御神饌料 など
キリスト教
(カトリック)
・御霊前
・御花料
・献花料
・御ミサ料 など
キリスト教
(プロテスタント)
・御花料
・忌慰料
・献花料 など
※「御霊前」は使わないのが一般的です
無宗教・御香典
・御香料
・御霊前
・御供料 など

宗教ごとの表書き

表書きの下には自分(贈り主)の氏名をフルネームで書きます。夫婦で贈る場合は、夫のフルネームの左隣に、妻の名前のみを書きましょう。

文字は薄墨で書くのがマナーです。薄墨は「涙で墨が滲んだ」という気持ちを表すとされています。

内袋の書き方

内袋(中袋)には、表面に金額、裏面に住所と氏名を記載します。

金額は「金参萬圓也」のように、旧漢数字の大字で書くのが正式です。ただ、最近では「也」を省略しても失礼にはあたらないとされています。旧漢数字の書き方は次のとおりです。

数字旧漢数字

旧漢数字の大字の書き方

裏面には、香典を渡した後に遺族が整理しやすいよう、自分の郵便番号・住所・氏名を明記します。

お札の入れ方やその他のマナー

お札の入れ方や香典袋の持ち歩き方、避けるべき数字(忌み数)など、香典には次のようにさまざまなマナーがあります。

袱紗(ふくさ)の包み方

  1. 上から見てひし形になるよう、袱紗を裏向きにして置く
  2. 袱紗の右角を持ち、香典袋の左端に合わせて中央に折る
  3. 同じように、下、上の順に上下を折る
  4. 同じように左角を持ち袱紗を折り、右端にはみ出した部分を裏面に折り込む

香典の渡し方

  1. 受付で「この度は誠にご愁傷様でございました」とお悔やみの言葉を述べる
  2. 袱紗から香典袋を取り出し、袱紗を手早く畳む
  3. 畳んだ袱紗の上に香典袋を乗せ、相手から見て文字が読める向きで差し出す
  4. 「どうぞご霊前にお供えください」のように、一言を添えて香典を渡す

実の親の葬儀で香典は贈るのが基本だが、家族葬では香典辞退に要注意

実の親の葬儀では、家族葬であっても香典を贈るのが基本的なマナーです。ただし、家族葬は遺族の意向を大切にした小規模な葬儀であるため、香典辞退の案内があることも少なくありません。

香典辞退の案内がない場合は、自分の年代や状況に合った金額を包み、正しいマナーで持参しましょう。表書きや内袋の書き方、お札の入れ方といった細かいマナーは、いざというときに慌てないよう、事前に確認しておくと安心です。

ご自身が喪主という方は、香典を贈る必要はありません。葬儀の準備に集中しましょう。

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