三回忌の香典は、故人との関係性や年齢によって目安額が異なります。本記事では、表書きの書き方・お札の包み方・渡し方まで、三回忌の香典マナーを解説します。参列を控えていて準備の仕方に迷っている方はぜひお読みください。
香典とは、故人への哀悼の気持ちと、遺族へのお悔やみを形にして伝えるためのものです。葬儀だけでなく、三回忌などの年忌法要でも香典を持参するのがマナーです。
三回忌の香典には、金額の目安や表書きの書き方、お札の包み方など、知っておくべきマナーが数多くあります。「御霊前」と「御仏前」のどちらを使うべきか、薄墨と濃い墨はどちらが正しいのかなど、「なんとなく不安なまま当日を迎えてしまった」という経験がある方も多いはずです。
本記事では、三回忌の香典にまつわるマナーを、金額の目安から表書き・包み方・渡し方まで解説します。三回忌への参列を控えている方、香典の準備を始めたばかりの方は、ぜひ参考にしてください。
三回忌の香典の目安額
三回忌の香典の金額は、故人との関係性や自分の年齢・立場によって異なります。一般的な目安は次のとおりです。
| 関係性 | 20〜30代 | 40代以上 |
| 親 | 3万〜5万円 | 5万〜10万円 |
| 祖父母 | 5,000〜3万円 | 1万〜3万円 |
| 兄弟・姉妹 | 1万〜5万円 | 3万~5万円 |
| 叔父・叔母 | 5,000〜2万円 | 1万〜3万円 |
| 友人・知人 | 5,000円〜1万円 | |
| 職場の上司・同僚・部下 | 5,000円〜1万円 | |
三回忌の香典の目安額
これはあくまで目安であり、地域の慣習や家族間の取り決めによって異なる場合があります。迷ったときは、同じ立場の親族や知人に事前に確認しておくと安心です。
会食に参加する場合は金額を上乗せする
三回忌の法要後には、会食(お斎/おとき)が設けられる場合があります。会食に参加するときは、会食(お斎)の費用として、1人あたり5,000円〜1万円程度を香典に上乗せするのが一般的なマナーです。
たとえば、通常であれば1万円を包む関係性であれば、会食に参加する場合は1万5,000円〜2万円を目安にするとよいでしょう。家族で複数人が参加する場合は、参加人数分の食事代をまとめて上乗せする形が基本です。
なお、会食への参加・欠席は事前に施主へ伝えておく必要があります。急なキャンセルは食事の手配に影響するため、返信は早めに済ませておきましょう。
三回忌の香典の表書きは「御仏前」か「御香典」
三回忌の香典袋の表書きには、「御仏前」または「御香典」と書くのが正しいマナーです。どちらを選んでも問題ありませんが、仏教の法要では「御仏前」がよく使われます。
宗派によって適切な表書きが異なる場合もあるため、事前に確認できる場合は確認しておくと安心です。宗派が不明なときや、どの表書きにすべきか迷ったときは、どの宗派にも対応できる「御香典」を選ぶとよいでしょう。
「御霊前」を使わない理由
「御霊前」は、故人の霊がまだ成仏していない期間に使う表書きです。仏教では、故人は四十九日の法要を経て仏様になるとされているため、四十九日以降の法要では「御仏前」を使うのが正しい作法とされています。
三回忌では四十九日を無事に終え、すでに忌明けを迎えているため、「御霊前」ではなく「御仏前」を使うのが適切です。
三回忌の香典の包み方
香典はただ現金を封筒に入れればよいわけではなく、包み方にもマナーがあります。袋の種類やお札の選び方・向き・枚数など、いくつかの点に気をつけながら準備しましょう。
水引が付いた香典袋で包む
三回忌では、黒白または双銀の結び切りが施された香典袋を用意します。地域によっては黄白の水引を使う場合もあるため、地域の慣習に合わせて選びましょう。
水引の結び方は「結び切り」を選びます。結び切りは一度結ぶとほどけない形であることから、「繰り返してほしくない」という意味を持ち、弔事や婚礼などの一度きりであるべき場面に使われます。蝶結びは何度でも結び直せることから慶事に使うものとされているため、香典袋には使いません。
香典袋のサイズは、包む金額に見合ったものを選ぶことが大切です。金額に対して袋が大きすぎたり小さすぎたりすると、見た目のバランスが悪くなるため、パッケージに記載されている金額の目安を参考にして選ぶとよいでしょう。
香典袋は袱紗(ふくさ)に包んで持ち歩く
香典袋は、袱紗(ふくさ)に包んで持ち歩くのがマナーです。バッグの中にそのまま入れておくと、香典袋が折れたり汚れたりする可能性があるため、袱紗を使って保護します。
袱紗の色は、紺・深緑・紫など寒色系または紫系を選ぶのが一般的です。紫は慶弔どちらにも使えるため、1枚持っておくと重宝します。赤やオレンジなどの暖色系は慶事用のため、弔事には使わないよう注意が必要です。
お札はできるだけ古札を選ぶ
香典に入れるお札は、できるだけ古札(使用済みのお札)を選ぶのがマナーとされています。新札はあらかじめ準備していた印象を与えることがあり、「死を予期していた」と受け取られる場合があるためです。
これはお通夜や葬儀におけるマナーであり、厳密には、法要の香典には新札を包んでも問題ありません。ただ、法要でも新札を避けるべきと考えている人もいるため、古札を選ぶのが無難です。
手元に古札がない場合は、新札に折り目を一度つけてから包むことで対応できます。ただし、あまりにも汚れや破れがひどいお札は失礼にあたるため、状態の良い古札を選びましょう。
お札の向きは肖像画が裏かつ下になるよう揃える
お札は、肖像画がある面を袋の裏側に向け、さらに肖像画が袋の底(下側)にくるように向きを揃えて入れます。これには「顔を伏せて悲しみに暮れる」という哀悼の意が込められています。
複数枚入れる際は、すべて同じ向きに揃えましょう。向きが揃っていないと、受け取った側に不作法な印象を与えてしまうため注意が必要です。
4万円や9万円などの「忌み数」を避ける
香典の金額は、「4(死)」や「9(苦)」を連想させる数字を避けるのがマナーです。4万円や9万円はもちろん、5万4,000円など、これらの数字が含まれる場合も同様に避けるとよいでしょう。
たとえば4万円を包みたい場合は、3万円または5万円に調整するのが一般的です。金額に迷ったときは、先述の関係性別の相場を参考にしながら、忌み数に該当しない金額を選ぶようにしてください。
お札の枚数が奇数になるようにする
香典に入れるお札の枚数は、奇数になるように揃えるのが一般的なマナーです。偶数は「割り切れる=縁が切れる」という意味合いで縁起が悪いとされているため、弔事の場では避けます。
偶数の金額を包む場合は、5,000円札を使って枚数を調整します。たとえば2万円を包む場合、1万円札1枚と5,000円札2枚の計3枚になるように包みましょう。
三回忌の香典袋の書き方
香典袋への記入にも、守るべきマナーがあります。墨の濃さや、中袋の有無による書き方の違いなど、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
薄墨ではなく濃い墨で書く
香典袋は、薄墨ではなく濃い墨で書くのが三回忌のマナーです。薄墨は「涙が落ちて墨が薄まってしまった」という意味を表すもので、お通夜や葬儀・告別式など、訃報を受けてすぐに駆けつける場面で使われます。
三回忌は事前に日程がわかったうえで参列する法要であるため、薄墨を使う必要はありません。濃い墨(または濃い墨色の筆ペン)を使って、丁寧に書きましょう。
中袋がない場合の書き方
中袋がない香典袋を使う場合は、外袋の裏面に必要事項を記入します。裏面の左下に、住所・氏名・金額を縦書きで書くのが一般的です。
金額は旧字体の漢数字(大字)を使って書くのが正式な作法とされています。たとえば1万円は「金壱萬圓也」、3万円は「金参萬圓也」と表記します。6、7、8は常用漢字で書きます。書き方は、次の表を参考にしてください。
| 数字 | 旧漢数字 |
| 一 | 壱 |
| 二 | 弐 |
| 三 | 参 |
| 五 | 伍 |
| 六 | 六 |
| 七 | 七 |
| 八 | 八 |
| 十 | 拾 |
| 千 | 仟 |
| 万 | 萬 |
香典の金額の書き方
中袋がある場合の書き方
中袋がある場合は、中袋の表面に金額を、裏面に住所と氏名を記入します。金額は中袋の中央に大きめに書き、「金 〇〇 圓」または「金 〇〇 圓 也」と、旧字体の漢数字(大字)を使うのが正式なマナーです。
外袋(上包み)の表面には、上段に表書き(「御仏前」など)、下段に自分の氏名をフルネームで記入します。外袋の裏面には何も書きません。
連名の書き方
複数人で香典を包む場合は、連名で香典袋を書きます。2〜3人の連名であれば、外袋の下段に全員の氏名を縦書きで並べて記入するのが基本です。人数が多い場合は右側が上位になるため、目上の人から順に右から左へと書きます。
4人以上になる場合は、代表者の氏名を中央に書き、その左側に「外一同」と添えるのが一般的です。全員の氏名は別紙に書いて中袋に同封しておくと、遺族が確認しやすくなります。
三回忌の香典の渡し方
香典は渡すタイミングや所作にもマナーがあります。当日慌てないよう、受付での一連の流れを事前に確認しておきましょう。
- 受付に着いたら、まず挨拶をする
- 袱紗から香典袋を取り出し、たたんだ袱紗の上に置く
- 表書きが相手から読める向きにして、両手で差し出す
- 「本日はお招きいただきありがとうございます。心ばかりですが、御仏前にお供えください」などの挨拶の言葉を添える
- 芳名帳(受付名簿)に氏名・住所を記入する
香典を渡す際の挨拶は、長々と話すのではなく、短くひと言添える程度にとどめるのがマナーです。法要の受付は参列者が集中する場でもあるため、後ろに列ができている場合は特に手短に済ませるよう心がけましょう。
また、受付が設けられていない場合は、法要が始まる前に施主へ直接手渡します。その際も袱紗から取り出し、両手で差し出すのは受付での作法と同様です。渡すタイミングに迷ったときは、法要が始まる前の挨拶の場面を選ぶとスムーズでしょう。
三回忌の香典に関するよくある質問
三回忌の香典について、参列できない場合の対応など、よく寄せられる疑問をまとめました。
法要には参列しませんが、香典は渡したいです
参列できない場合でも、香典を渡すこと自体は問題ありません。渡し方としては、事前に施主の自宅へ直接持参する方法と、郵送する方法の2つがあります。
直接持参する場合は、法要の前日までに届けるのが理想的です。当日に持参すると、施主が法要の準備で慌ただしい時間帯と重なる可能性があるため、余裕を持ったタイミングで訪問しましょう。訪問が難しい場合は、現金書留による郵送での対応も、決して失礼にはあたりません。
香典は郵送しても良いですか?
遠方に住んでいる場合や、やむを得ない事情で参列も直接持参もできない場合は、郵送で構いません。現金をそのまま封筒に入れて送ることは法律で禁じられているため、必ず「現金書留」を利用してください。
香典袋を現金書留の専用封筒に封入して送ります。法要の日程がわかっている場合は、法要当日までに届くよう、余裕を持って発送しましょう。また、香典と一緒に参列できない旨とお悔やみの言葉を記した手紙を同封するのが丁寧な対応です。
三回忌の香典は薄墨ではなく濃い墨、「御霊前」も使わない
三回忌の香典では、表書きに「御霊前」は使わず「御仏前」または「御香典」を選ぶこと、封筒への記入は薄墨ではなく濃い墨で行うことが基本のマナーです。どちらもお通夜・葬儀のマナーと混同しやすいポイントなので、法要の前に改めて確認しておきましょう。
金額は故人との関係性や自分の年齢・立場を基準に決め、会食に参加する場合は食事代の分を上乗せします。香典袋は水引の色と結び方に気をつけて選び、お札の種類・向き・枚数にも配慮しながら丁寧に包みましょう。
三回忌は、故人を偲ぶ大切な節目の法要です。香典のマナーを一つひとつ丁寧に整えることが、遺族への敬意と感謝を伝えることにもつながります。
あんしん祭典では、葬儀だけでなく法要の依頼も承っています。弊社のホールであれば、葬儀を執り行った場所と同じホールで法事・法要を承れます。
香典返しの選定や手配なども可能で、法要を開く際は、ぜひご相談ください。相談無料で対応いたします。


